企業インタビュー
[ 株式会社ダイセル ]
【株式会社ダイセル】事業内容・社風・中途採用の合格基準などを採用のご担当へインタビュー!
株式会社ダイセル(以下、ダイセル)の事業内容、求める人材、社風、働く環境について採用担当者にインタビューしました!※オンラインミーティングで取材させていただきました。
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01. 事業内容・企業優位性・展望について
まずは御社の設立経緯を教えてください。
松本様:弊社は1919年にセルロイドメーカー8社が合併し、大日本セルロイド株式会社として設立されました。以来、異なる文化の摩擦と融合により、様々な価値を生み出してきました。
2019年には設立100周年を迎え、次の100年に向けて新たなステップを踏み出しています。
御社の事業についてお伺いさせてください。
松本様:弊社は創業時のセルロイド生産や、品質・プロセスの改善で培った様々な技術を応用して、事業分野を拡大してきました。
液晶偏向板保護フィルムなどの原料となる酢酸セルロースを中心とする「セルロース事業」、LED封止剤などの機能化学品を展開する「有機合成品事業」、自動車や電子材料等に使われる高機能エンジニアリングプラスチックなどの「合成樹脂事業」、自動車エアバッグ用ガス発生装置などの「火工品事業」などの4つのセグメントで事業を行ってきました。
2020年4月からは、「健康」「安全・安心」「便利・快適」「環境」分野に注力するため、これまでの事業分野型から価値提供型の組織へと改編しました。
組織改編の目的は何ですか。
吉川様:お客様第一ということが一番の目的です。これまでは弊社の製品に合わせて組織を作っていましたが、この改編ではマーケットインの考え方で、お客様の用途、必要とするものに合わせて組織を変えました。
御社の事業優位性はどんなところにありますか。
松本様:幅広い事業領域をカバーし、なおかつ、トップシェアの製品が多くあることですね。医薬品の開発や製造過程で用いられるキラルカラム、偏光板保護フィルム用酢酸セルロース、自動車エアバッグ用ガス発生装置を始めとする製品が国内外でトップクラスのシェアを獲得しています。
今後の事業の展望についてはいかがですか。
松本様:「健康」・「安全・安心」・「便利・快適」・「環境」における価値提供型事業へシフトしていきます。また「中期戦略 Accelerate 2025」で設定された事業ポートフォリオの中でも、次世代育成事業に位置付けられたメディカル・ヘルスケア事業の拡大を目指しています。
現在の素材に新しい機能を加えて、さらに高い価値提供を実現していきます。
02. 社風・職場の雰囲気・働きやすさについて
松本様も金融業界からダイセルに転職されたとお聞きしましたが、転職を決めた理由は何でしたか。
松本様:前職は金融業界で職種もまったくの畑違いでした。ダイセルに興味を持ったのは求人票に「長く勤めている人が多い」と書かれていたことがきっかけですね。前職の業界は人の入れ替わりが激しくて、長期的に働ける会社に勤めたいと思いました。
最終的にダイセルを選んだのは、面接の雰囲気が良かったことが決め手です。面接官の方々が、最後まで私のことをよく理解したいと思ってヒアリングしてくれたことがとても嬉しかったですね。
実際に入社されて、御社の社風についてどう思いますか。
松本様:本当に自分に合った会社に入れたと感じました。前職は金融業のため、自分も他人もミスしているはずと思って仕事しなさいと指導を受けていましたが、ダイセルではそんな風に考える人も雰囲気もありません。ミスしたことを責められるのではなく、ミスしたら次はどうすべきなのかを考えようと指導を受けます。こんな会社があるのだと、カルチャーショックを受けました。
御社の雰囲気はいかがですか。
松本様:入社して驚いたのは、部門間の壁がないということです。全社一丸となって取り組む案件があれば全社で協力しようという雰囲気があります。
例えば、本社に対して支社の意見が通らないということもありません。新卒入社と中途入社の壁もなく、新卒の方が昇格しやすいということもありません。
また社長から新入社員まで、役職ではなく、「さん」付けで呼び合うのですが、上下関係もギスギスしていなくて、意見交換も活発に行われていますね。
御社ではどんなタイプの方が多いですか。
松本様:真面目な人が多いと思います。人と人との距離感も、つかず離れず適度に保っています。足の引っ張り合いや誰かのことも悪く言うこともなくて、どことなく余裕を感じる人が多いですね。
分からないことは同じ部門の方に教えてもらえるのはもちろん、他の部門の方でも優しく丁寧に教えてくれます。
真面目で優しい人たちが集まっているからこそ生まれる雰囲気だと思っています。
仕事以外での交流もありますか。
歓送迎会などは人事グループ全体で行っていますし、その他にも希望者が集まってチームごとに定期的に飲み会を開いています。
実は先日も吉川さんと一緒に新卒担当のメンバーとオンライン飲み会を開催しました。
本社ではデスクはフリーアドレスになっているとのことです、どのような雰囲気ですか。
松本様:仕事中は一人黙々とパソコンに向かっています。だからと言って、職場がシーンと静かで暗いということもなく、誰かしら話をしている声が聞こえてきて、明るい職場ですね。
フリーアドレスはいかがですか。
松本様:前職では自分のデスクは決まっていましたので、最初は戸惑いました。だけど、慣れてしまえば、今日は気分を変えてここに座ろうとか、違うチームの人の隣に座ってコミュニケーションを取ろうとか、日々新鮮な気持ちで仕事に取り組むことができます。
フロアの中でチームごとにおおよそのエリアは決まっていますが、別チームのエリアで仕事をしても大丈夫です。
残業についてお伺いしたいです。
松本様:月給には月20時間前後のみなし残業代が含まれていますが、原則定時退社が推奨されています。個人的にはいかに少ない残業で済ませられるかという毎月残業との勝ち負けゲームをしています。残業が20時間を超えたら負け。10時間で済ませたら10時間分浮くので勝ちといった具合です。
仕事が立て込んで残業が20時間を超える時もありますが、申請をして承認を受ければ超過した残業代もきちんと支払われます。
働き方を工夫して、できるだけ残業を減らす。ライフワークバランスを大切にして、社員がより幸せに働ける環境をさらに整えていきたいですね。
女性の活躍についてはいかがですか。
吉川様:女性の管理職は少しずつ増えていますが、まだまだ少ないのが現状です。この状況を変えようと、女性の活躍に全社をあげて取り組んでいる最中です。
有給取得についてはいかがですか。
松本様:有給休暇については、全社的に積極的に取得するように働きかけています。
私自身がそうなのですが、前職では有給休暇を取るのが難しく、取得する習慣がないといった方もおられます。そういった「有給を取らない人」のために、弊社では有給奨励日を設けていまして、日祝の連休後の月曜日や祝日と日曜日に挟まれた平日などが有給奨励日として設定されていて、大型連休になるように工夫されています。
有給取得の申請がNGになることは基本的になく、仕事をきちんとコントロールしておけば取得はしやすい環境ですね。
03. 求める人材・中途入社について
御社の中途採用で合格の基準はありますか。
吉川様:採用基準は部署ごとに違うので決まったものはありませんが、これまで中途採用の面接に立ち会ってきた経験からいうと、「ダイセルで何をしたくて応募したのか」「何ができるのか」がはっきりしている方は採用されているように思います。自分が持っているスキルはこれで、このスキルを活かしてこんな風に活躍したいということをきちんと説明する方です。これがきちんと伝われば、入社してからきっと活躍してくれるという期待から採用を決めるケースが多いですね。
面接で他に重視されているポイントはありますか。
吉川様:スキルがあれば書類選考は通過しますが、実際に面接でお話しされる内容が受け身の方は通過しにくいですね。
お話が上手な方が合格しやすいですか。
吉川様:お話の上手い下手は関係ありません。特に技術者の方はお話が慣れていない方も多いです。ご自身の言葉で上手く話せなくても、自分の想いを正直に伝えてもらえれば面接でしっかりと伝わります。
この頃は特に多くの方が面接の最初は緊張されています。Web面接になって、画面に向かって一人でしゃべることに慣れていないせいか、最初緊張されている方が多い印象ですね。面接が進むにつれて慣れてきて、笑顔でしゃべっていただけるようになりますが、できるだけご自身の想いを伝えていただきたいです。
御社が求める人材の志向性についてお伺いしたいです。
吉川様:基本的に長く働いていただくことを前提に採用していますので、弊社の中でスキルアップして、キャリアを積み上げていく人材を求めています。
第二新卒のような若い方は入社して学びながら成長できるポテンシャルを持った方、30代の方ですと必要なスキルを持った即戦力となる人材を求めています。
面接の雰囲気はいかがですか。
吉川様:特に人事が指導しているわけではないのですが、どの部署の面接も雰囲気はなごやかですね。
中途採用で入社されて活躍する方のタイプはありますか。
吉川様:中途入社の方は基本的に即戦力として採用します。周りが手取り足取り教えることはないので、積極的に情報を取り行って、分からないことがあればどんどん質問するような人が活躍していると思います。逆に自らアクションを起こさず、教えられるのを待っている方は仕事が進まなくて、ちょっと難しいですね。
また弊社には支店や部署が数多くあります。部署の垣根を越えて質問や相談をできる人は、自ら人脈を広げて活躍されています。
04. 評価制度や働き方について
研修制度についてお聞かせください。
吉川様:入社してから2年目に階層別研修が行われます。同じ職位の人が集まって研修を行いますが、通常は一泊二日の研修で、今はコロナの影響で各拠点からWebで参加しています。
他には昇級試験を受けて合格すると研修があります。この研修では東京や各工場などからいろんな職種の人が集まり丸一日一緒に過ごして仲良くなるので、横のつながりが広がるメリットもあります。
昇格試験の内容についてお伺いしたいです。
吉川様:昇格には試験と面接があります。試験内容は階層によって変わりますが、面接はどの階層の試験でも行われます。
昇格試験の内容ですが、まずグループを作って、自分がその課題をどのようにクリアしたかをメンバーに発表します。その発表に対してメンバーが質問を行い、自分が行った発表と質問を面接官が評価して、合否が決まります。
昇格試験を受けるために必要なことは何ですか。
吉川様:まずは上長の推薦です。そして評価制度にはランクがあり、定められたランクに達すれば試験を受けることができます。
昇格試験の難易度はいかがですか。
吉川様:管理職以下はほとんどの人が合格しますが、管理職への昇格試験は難易度が上がり、落ちる人もいます。もちろん一度不合格でも再チャレンジは可能です。
職位に応じた給与は明確にされていますか。
吉川様:上長による評価は直接メンバーにフィードバックされ、その評価が昇級に紐づいています。年齢に合わせて給与ベースは上がりますが、管理職になると年齢ではなく評価のみの昇級になります。評価制度と昇級は明確で、実績を出せばそれがきちんと評価される仕組みになっています。
コロナに対する働き方の取り組みについてお伺いします。
吉川様:本社では在宅勤務が7割になっています。工場勤務は目標を5割としていますが、まだ未達成です。ただ工場の方がコロナ対策は徹底していまして、まず本社から工場への出張は認められません。工場の入口では毎朝検温を行い、オペレーターは2班に分けて部屋も別にして一切接触しないようにしているので、万が一のことがあってもどちらかが稼働し続けることができます。現場で業務をしなければならない状況でも工場停止にならないよう対策を行っていますね。
05. タイズの評価や今後期待していることを教えてください
タイズの印象はいかがでしょう?
吉川様:やはり、関西のメーカーに強いという印象ですね。また、ダイセルに向いている人材のタイプもよく理解していただいていると思います。人材紹介においても数を追いかけるのではなく、企業と求職者双方にとって最適な転職となるようにマッチングを丁寧に行っておられるので、他の転職エージェントにありがちな紹介数だけをこなしている感じや、的はずれで適当な推薦状は見たことがありませんね。コンサルタントの方だけではなく、営業の方も求職者のことをよく知っており、コンサルタント任せで紹介するといったイメージもありません。
タイズに今後期待することはありますか?
吉川様:ダイセルのことをよく理解してくれているので、これまでと同様に単純に優秀な人材というだけでなく、ダイセルの風土でさらに成長できる人材を紹介していただきたいですね。
また、反対にこれからのダイセルのために「こういう方も必要なのでは」といった新たなタイプの人材紹介にも期待しています。
さらに面接の質問では把握しきれない求職者の方々のダイセルに対する意見の共有やダイセルの採用についても他社情報などを交えて改善提案をどんどんいただきたいと思います。
06. 転職を考えている方へのメッセージ
松本様:私がダイセルに入社して一番すごいと感じたことは、経営陣のアタマの柔らかさです。最初は100年間の歴史を重んじ、何かを変えていく抵抗感が強い会社なのかという先入観がありましたが、フリーアドレスやフレックスタイム、在宅勤務もいち早く導入しましたし、入社して間もない私の意見を上長が前向きに聞いてくれて、「よし、やってみよう」と取り入れてくれました。
変えることへの抵抗感がまったくないのです。だから自分の意見を素直に伝えることができますし、自分の意見をカタチにしたいと思っている方にぜひ応募してほしいですね。
吉川様:100周年を迎えた会社なので、外から見ると新卒と中途の壁があるのではと思われるかもしれませんが、新卒と中途入社者は毎年ほぼ同じ位の人数を採用しています。弊社では中途採用に力を入れていますし、中途入社の方が活躍できる場所はたくさんあります。みなさんの持っているスキルを思う存分発揮してもらえると思います。