品質管理・品質保証の仕事・年収は?【コンサルタント監修】

こんにちは。メーカー専門の転職エージェント「タイズ」です。 品質管理・品質保証への転職をお考えの方に、それぞれの仕事の違い。品質系の仕事とは何か、求められるスキルや知識、仕事のやりがいやメリットなどを詳しく解説します。ぜひ最後までお読みください。

この記事は約7分で読み終わります。

 

品質管理・品質保証のイメージ

メーカー専門の転職エージェントである弊社タイズは、無料の合格相談を実施しています。
品質保証・品質管理の転職をお考えの際はお気軽にご相談ください。

品質管理と品質保証の違い

品質管理と品質保証は、お客様や社会が要求する品質を満たし、ニーズに合った製品・サービスを提供する仕事です。では、それぞれの仕事の違いとはどこにあるのでしょう。

品質管理と品質保証の違い
品質管理と品質保証の違い

品質管理は、求められた品質を満たす製品を製造するために行う仕事です。基準に満たない不良品の数を減らすために、不良品が発生する原因を探して、対策を考え、計画を立てて、実施し、その結果を確認する。このサイクルを回してより良い製品をより効率的に製造するノウハウを積み上げていく仕事です。
一方、品質保証はより広い範囲でお客様に対して、製品の品質を保証します。品質保証のスタッフが中心となって作成する「品質保証体系図」には、企画・設計・製造・販売・サービスなど、品質を保証するための各部門の役割や関係が明確化されています。品質保証とは、企画・製造からアフターサービスまで、すべてのプロセスを保証する幅広い仕事です。

ただし、品質管理が品質保証を、その逆で品質保証が品質管理を兼ねていたり、企画・設計・製造までの前工程を品質管理、品質保証は出荷後のアフターサービスだけを行ったりします。また部署名が品質管理ではなく生産管理となっていたり、各プロセスでそれぞれ専門の担当がいるなど、各企業によって業務範囲は様々です。自分がやりたい仕事やスキルが活かせるかは、求人票の仕事内容欄や面接で業務内容をしっかりと確認することをお勧めします。

品質管理の仕事

品質管理は要求される品質・価格・納期を満たす製品を、より低コストで早く効率的に提供するための計画や改善活動を行っています。
最近では製品の企画段階から関わるなど業務範囲が広がっています。

品質管理の仕事内容
品質管理の仕事内容

基本的な業務ステップは
Plan(計画)→Do(実行)→Check(評価)→Action(改善)
の4段階で、これを繰り返して業務を改善していきます。
そして業務改善のために必要なのは、業務の「平準化」です。
そのためにマニュアルやガイドライン、作業標準書などを作成していきます。
※平準化(へいじゅんか):様々な製品を均等に生産すること。

品質管理では以下の業務などを担当します。

QC工程表の作成・説明・徹底

QC工程表とは一つの製品が原材料から加工・製造され、出荷されるまでの各工程で、品質を管理するために、どんな条件で製造するのか、いつだれが品質を確認するのかを、工程の流れに沿って記載した表です。これを各工程のスタッフに説明して、ルールを徹底するように管理します。

標準表の作成・更新

前述のPDCAサイクルを回して、改善を行い、それに沿ってマニュアルやガイドラインなどの標準書を作成し、更新します。

原材料や製品の検査

原材料や製品が要求品質を満たしているのかを分析・検査します。

ISOの事務対応

ISO導入のための管理システム構築や申請、運用管理などを行います。

QC工程におけるトラブルの原因特定と対策

QC工程の改善

品質管理の仕事については以下の記事で詳しく解説しております。

品質管理の仕事とは?業務内容と向いている人の特徴

品質保証の仕事

品質保証の仕事
品質保証の仕事

企業によって業務担当の違いはありますが、広い意味で本来の品質保証は企画から設計、製造、販売、サービス、環境負荷軽減まですべての工程での品質を保証する仕事です。
顧客ニーズがあったとしても、その製品が社会的に受け入れられないものであれば、顧客に対して品質を保証できたとしても、社会に対して品質を保証できているとは言えないのです。例えば、買い物袋やストローなどのプラスチック製品は便利で安価という点では、顧客が求める品質を満たしていますが、最近では環境に負荷がかかるという問題が大きくなり、社会が求める品質を満たしているとは言えなくなっています。賞味期限切れの食品の大量廃棄も同様です。また、販売後、製品に問題が発覚した時、迅速で的確な対応ができなければ品質を保証しているとは言えません。
情報がネットを通じて瞬時に広がる現在では、品質保証に対する不信が大きくなれば、会社に大きな損害をもたらすリスクがあります。
そんな品質保証では以下の業務を担当します。

  • 製品の企画がお客様や社会の要求に応えているかをチェックします。
  • 製品の設計が機能、生産性、コストの基準をクリアしているかチェックします。
  • 購入や外注する原材料・部品の品質や工程をチェックします。
  • 製造工程の品質管理業務。
  • 取扱説明書を作成し、お客様に取り扱いを説明し、製品を正しく使用してもらう。
  • お客様からのクレーム対応を行い、その情報を設計や製造など関係部署にフィードバックして製品の品質改善に活用します。

品質保証の仕事内容については以下の記事で詳しく解説しております。

品質保証とは?働き方や重要なポイントについて解説

品質管理・品質保証に求められるスキルや知識

対人折衝力

改善点を各関係部署と交渉して品質の改善に取り組んでもらう、また、お客様からのクレームに対応するなど、対人折衝力が求められます。

技術的な知見

製造や製品に関する知識を理解・吸収できる基本的な技術的な知見が必要です。

ロジカルな思考

事象に対して、何故それが起こるのか、どうすれば改善できるのかを考え、言語化するロジカルな思考が求められます。

統計能力

品質管理では統計学的にデータを分析し、一目見て傾向を理解できるグラフにするヒストグラムという手法が多く使われるので、統計能力が求められます。
品質管理・品質保証の業務に関わる資格も様々あります。詳細は「【品質管理検定対策付き】品質管理・品質保証で転職に有利な資格・知識とは」でご覧ください。

年収の相場

タイズが扱っている求人情報では、品質管理・品質保証の経験が10年以上ある方の年収は500~850万円、最高で1000万円でした。職種未経験でも検査・分析の経験があれば応募できる品質管理・品質保証の年収は300万円からのスタートです。※2019年9月時点調査

品質管理・品質保証の年収
品質管理・品質保証の年収

品質管理・品質保証 人気のポイント(やりがい、待遇、将来性)

品質管理や品質保証は、どの企業にも必要な部署です。
特に同じ業界での職歴があれば、品質管理・品質保証の経験と業界の専門知識を併せ持った人材として、転職市場での価値が高くなります。
もちろん、異業種でも品質管理・品質保証の手法は基本的に同一なので、スキルと経験を積むことで、転職市場での人材価値をあげることができます。
最近では、お客様や社会から品質に対する信頼を損なうことは、経営の大きなリスクとなっており、今後、品質管理・品質保証の重要性はさらに高まっていくと考えられます。
その意味でも、会社の経営を支える重要な仕事を担っており、大きなやりがいを感じられる仕事です。

品質管理・品質保証で転職

品質管理・品質保証での転職では、まず書類選考に通過がポイントとなります。どれだけ優れた技術を持っていても、それを伝えられなければ正当な評価は得られません。勤務先に合わせて選考対策をして、内定をもらえる確率を高めましょう。
品質管理・品質保証の選考対策や志望動機例文などを「【志望動機例文】品質管理・品質保証の転職ガイドライン」で詳しく紹介しています。

品質管理・品質保証の転職はタイズがおすすめ

転職する方はできるだけ優良メーカーに勤務したいと思われます。タイズでは、大手・中堅優良メーカーの求人を紹介しておりますので、一度ご覧ください。すぐに応募が終了することも多い職種ですので、気になる求人がありましたら応募・ご相談ください。

タイズでは、他にも多くの会社の求人を取り扱っておりますので、お気軽にご相談ください。

品質管理・品質保証の記事は他にも「【品質管理検定対策付き】品質管理・品質保証で転職に有利な資格・知識とは」「【志望動機例文】品質管理・品質保証の転職ガイドライン」もありますので、合わせてご覧ください。

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この記事を書いた人

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安達 篤史

株式会社タイズ

これまで17年間、転職エージェントのコンサルタントとして従事し、これまで1,000名以上の転職支援を実施。
技術系を中心に幅広い知識・経験があり、納得感のある転職を実現している。

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