【メック(株)】技術開発センターの方々に業務内容や求める人物像についてインタビュー! 

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技術開発本部 技術開発センター センター長 O.S.様

技術開発本部 技術開発センター EXE開発グループ長 H.H.様

管理本部 人事総務センター 戦略人事グループ M.Y.様

01. 会社概要

メックグループは、PC・スマートフォンやデータセンター、自動車の電装品等を用途とする電子基板を製造する際に必要な工業用の化学薬品メーカーです。一部製品においては世界シェアをほぼ独占する研究開発型企業です。
当社は、1969年に創業し、電子基板製造用の薬品の開発、製造、販売により発展を遂げてきました。早くからアジアや欧州を中心にグローバルネットワークを構築するとともに、毎年連結売上高の約10%を研究開発投資し、積極的に事業の拡充、技術力の向上を図っています。
またメックには、仕事と生活を両立しやすい環境が整備されています。「仕事と生活のバランス」の実現のため、創業当初より多様な働き方の導入や仕事と家庭生活の両立の促進などに取り組んでいます。現在メック本体の従業員数237名のうち約1/3が女性であり、管理職の女性比率は約20.0%です(2021年12月31日現在)。
「仕事を楽しむ」という社是を基に、仲間と共に自発的に業務に取り組み、スキルアップをしたい、新たなものを生み出したいという熱意のある方、またワークライフバランスを整えて働きたいという方におすすめの会社です。

02. ご経歴について

まずはH.H.様の経歴についてお聞かせください

H.H.様:2014年に派遣社員としてメックに勤務を始め、2017年に正社員登用されて入社しました。現在のEXE開発グループに配属となって約6年勤務しています。
メックに入社する前は、食品会社で今の研究開発とはまったく違う職種で品質管理として勤務していました。生産された製品をいろんな項目で確認するルーティンワークです。4年間ほど在籍しましたが、将来ステップアップできる可能性がないと感じ、転職しようと考えました。インターネットで化学メーカーの求人を検索して見つけたのがメックの求人でした。登録していた派遣会社からの紹介を受け、勤務することになりました。
入社して数カ月後に、研究開発の上司から「正社員になる気はあるか?」と問われ、「なれるのなら、なりたいです」と答え、正社員登用を目標にして仕事に取り組みました。幸いにも、3年後に正社員として登用されることになりました。

メックを転職先に選ばれた理由は何ですか

H.H.様:研究開発に携わりたいという思いが一番の理由です。派遣社員として働くまでは、メックのことを全然知りませんでしたし、基板についてもまったく知識もありませんでしたが、化学メーカーであるメックなら研究開発で実験ができると思いました。実験を仕事にしたいという気持ちとメックの仕事がマッチしたからですね。

これまで仕事で大変だったことについてお聞かせください

H.H.様:やりがいを感じながらも大変だったのは、海外のお客さまが多かったことです。通訳はいますが、海外のお客さまと技術の討論になる場面があります。お客さまからの指摘も厳しく、やり取りは正直辛かったですね。ただ、それを乗り越えて良い製品が出来上がった時には、褒めてもらえたので、そこは一番うれしい瞬間でした。大変だったこととやりがいは表裏一体だと感じています。
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03. 業務内容について

技術開発センターの業務内容についてお聞かせください

H.H.様:私の所属する技術開発センターでは、主に基板を作る工程の中で使用される薬液の開発や改良を行っています。薬液を開発・改良するにあたってはお客様のところに持って行き、評価・フィードバックをもらい、課題が見つかれば改良を重ねて、より良い製品をつくっていきます。社内には新製品に関する研究開発が中心の部署もありますが、私たちは基本的にお客さまありきの仕事なので、お客さまとのやり取りも多くあります。お客様が「こんなところに使いたい」「もう少しこうして欲しい」といった要望を受けて、それに製品を適用させていく仕事です。

メックの競合優位性ついてお聞かせください

H.H.様:メックでは基板をつくるために必要不可欠な製品をつくっています。基板にもいろんな種類があり、特定の基板ではメックの製品がないとつくれないといったデファクトの製品もつくっており、それが強みになっています。また、基板業界ではメックという名前が広く知られており、課題があればまずは相談していただけるので、約50年をかけて築いてきた信頼と現在の地位も大きな強みとなっています。
O.S.様:彼女のグループでは、異方性エッチングの薬液を開発しています。通常行われるサイドエッチングではなく、縦にエッチングしていくプロセスで使われるもので、基板配線のファイン化(精密化・微細化)に寄与しており、プリント基板(※プラスチックなどでできた板状の部品で、電子部品や 集積回路 (IC)、それらを繋ぐ金属配線などを高密度に実装したもの)の中でも超微細配線を達成しています。
液晶テレビなどのディスプレイに使われる基板では、デファクトの製品となっているので、競合他社が追従できない技術を確立しています。

技術開発センターでは何に使われる基板の薬剤をつくっていますか

H.H.様:パソコンモニターや薄型テレビをつくる時には、絶対に必要な製品です。その他、スマホにも多く使われています。
O.S.様:スマホでいえば、昔は画面の周りにあったフチがなくなり、全面に表示されるようになったのもメックの製品の力です。超高速サーバに使われる大規模な基板や5Gの関連機器にもメックの製品が関わっています。

EXEの強みについてお聞かせください

H.H.様:基板の配線の幅を狭くしていくことにEXEが貢献してきました。ファイン化が進んでいく中で、競合してきた2~3社がその開発から脱落し、結果的にメックのEXEだけが顧客ニーズを実現させることができました。他社にできなかったことをメックが実現できたのは、研究開発力の差が大きな要因にあると思います。メックは研究開発に大きな投資を続けており、それが製品の強みに繋がっていると思います。
O.S.様:日本のプリント基板メーカーは世界の中でも技術力が非常に高い水準にあり、私たちメックもそれらの日本メーカーと連携することで技術力に磨きをかけています。
EXEもそうですがメックのCZシリーズに関しては、PCやスマホを代表するエンドユーザーなどもその性能を認めていただいていることが強みとなっています。とは言え、ライバルメーカーも技術力を日々磨いているので、私たちも慢心することなく互いに切磋琢磨しているところです。

グローバル企業から認められた要因についてお聞かせください

O.S.様:世界でコストダウンの大きな流れが始まり、約30年前半導体大手がセラミックからプラスチックのパッケージを使うようになりました。しかし、コンピュータの性能がアップしていく中で、通常の密着力では十分に性能を満たすことができなくなってきたのです。そこでメックが開発したCZを使用することでプラスチックパッケージの高性能化を実現できることがこの半導体大手に認められ、現在の基板業界における立ち位置に繋がりました。
また、以前はディプレイに使われている通常のエッチングだと30ミクロンのピッチでしか配線を形成できないという大きな壁がありました。しかし、彼女が開発しているEXEを使うことで25ミクロン以下のピッチで形成できるようになり、よりファイン化が可能になるというブレイクスルーを起こすことができました。

技術開発センターのミッションについてお聞かせください

H.H.様:技術開発センターのミッションはまず、これまでのお客さまとの取引をこぼさないように死守することです。しかし、それだけでは企業成長できないので、新しい分野、新規事業を見つけようという動きも活発化しています。センター内には新規事業の開発をメインにしている部署もあり、私たちのグループでも、既存製品を応用することで新規分野へ参入することを考えています。
また、既存事業を維持・発展させながら、新規事業も育てていくことを中期経営計画に掲げています。それに向けて現在、新規事業のタネをまいている状況です。半導体市場については2020年から2030年の10年間で市場規模が倍増すると予測されており、メックも同様に成長を実現したいと考えています。

仕事のやりがいについてお聞かせください

H.H.様:2016年に入社した頃から、EXEが多く使われるモニターやスマホでは、基板のファイン化が加速し、配線のピッチがどんどん狭くなる動きが強まっていました。そんな状況の中で、私たちもお客さまの要望に応えるために製品をどんどん改良していく必要がありました。実験して、アウトプットして、お客様に評価していただく。そんなやり取りをずっと繰り返し、評価されて製品になっていきます。そして、再びお客さまとやり取りしながら課題を見つけて、また新しい製品を生み出していきます。このサイクルはすごく大変ですが、一番やりがいを感じるところです。苦労して開発した製品が売れていくことが目に見えて分かるのです。メックの製品別の売上を見て、自分がつくった薬液が上位にあることを誇りに思います。

04. 所属グループの働き方について

グループの人員、マネージャーとして心がけていることについてお聞かせください

H.H.様:メンバーは私を含めて社員が5名、派遣社員が2名です。グループ長になってまだ2年目でマネージャーとしては新人ですが、特にマネージャーだからということはあまり意識していません。これまでグループの中でチーム長をやっており、そこからグループ長になったので、業務もそれほど大きな変わりはありません。優秀なメンバーがそろっているので、そのメンバーに助けてもらいながら、マネージャーの仕事をしています。

海外出張についてお聞かせください

H.H.様:コロナ以前は数多く海外に出張していました。出張が多い時には、出張精算のために月に2~3日出社し、週末には海外に飛んでいました。行先はアジアで、台湾、韓国、中国が中心で、台湾と中国には子会社が、韓国には代理店があり、通訳がつくので言葉で困ることはありませんでした。

H.H.様の日々の具体的な業務についてお聞かせください

マネージャーになってからはデスクワークが多くなっています。メールや報告書のチェック、メンバーの仕事の進捗状況の確認、メンバーとの相談や話し合いが日々の業務のメインです。ただ、メックの多くの社員がそうであるように、私も実験が好きなので、たまには実験がしたくなります。メンバーが忙しそうだと思ったら、「これくらいは私がやるよ」と実験をすることもあります。

研究開発の環境についてお聞かせください

H.H.様:アウトプットのためにいろんな機器を使っているので、分析機器の知識が身につくと思います。ベースとなる分析機器や観察機器が揃っているので、分析で困ることはなく、ほとんどの分析は社内で行っています。

社風や職場の雰囲気についてお聞かせください

H.H.様:雰囲気はとても良いと思います。上下関係も良くて、上も下も横も風通しが良いと感じています。社内では役職をつけることなく、全員「さん」づけで呼び合っています。これは「さん付けで呼ぼう」という運動などから始まったのではなく、昔から自然に「さん」づけで呼び合っていたそうなのでメックの風土となっています。
上司と話すときも緊張感はありませんし、社長も私たちと対等に接してくれるので、私も緊張することなく、普通に会話して相談できる雰囲気を感じています。社長も同じ執務フロアにいて、デスクから姿も見えるので、距離も近いと思います。

若くても仕事を任せる風土がありますか

H.H.様:私自身が20代の頃に仕事をどんどん任されて、それで成長できたと実感しているので、お客さまとのやり取りなども若い人たちに任せています。メンバーにも私と同じように様々な経験をして欲しいと思っています。
私は35歳でマネージャーになりましたが、私だけでなく同世代でマネージャーになった社員がいるので、若手でも早くマネージャーのポジションにつくことができます。若手でもキャリアアップできる風土があり、新卒も中途も評価に差はないと思います。
O.S.様:会社の規模でいえばメックは300名程で大きな組織ではないので、逆に一人ひとりに広く仕事を任せてもらえる環境があります。大企業だと業務が細分化されて、歯車だと感じてしまうこともあるかもしれませんが、メックでは業務全体をみられるというメリットがあると思います。
また、B to Bの会社なのでお客さまとのやり取りがとても大切です。そんなお客さまとのやり取りも新人でも中途入社でも任せてもらえるのも良いところだと思います。

有休や残業など働き方についてお聞かせください

H.H.様:有休休暇は取得しやすい雰囲気です。残業も月10時間程度で、残業を強いられることもありません。フレックス制度もあるので自分が思い描いた働き方ができる環境だと思います。
最近は在宅勤務も活用しています。ただ、研究職は実験や分析など出社しないとできない業務があるので、家で完結できる業務など状況に合わせて在宅勤務を行っています。

05. 求める人物像や評価制度について

求める人材についてお聞かせください

H.H.様:新しいことにチャレンジしたい人、好奇心旺盛な人、前向きな人、そんな方がメックに合っていると思います。若手でも仕事を任せてもらえるとお話ししましたが、仕事を任される分、メックの社員は一人ひとりが自律して働いています。周りもあれこれと細かく指示することはありません。もちろん、失敗した時は周りがきちんとフォローします。まずは、任せて、自分でやるのが基本です。だから、言われたことだけをやりたい方には向いていないと思います。
O.S.様:メックには中途入社の社員も数多くいます。先ほども話に出ましたが、離職率が低く、働きやすい会社だと思います。個人的にはメックの社是「仕事を楽しむ」、社訓「失敗を恐れず常に新しい目標に挑戦しよう」、「飽くなき好奇心で工夫改善を重ねよう」、「協調と感謝の気持ちで力を合わせ仕事を進めよう」、「安全と健康に気を配り楽しい職場を作ろう」、「広く社会に役立つことを心掛けよう」が素晴らしいと思っています。これを実践できる方にぜひ来てほしいですね。決して難しいことではないと思います。
力を合わせて、仕事を楽しんでできる方に来てほしいと思います。

女性が活躍できる環境についてお聞かせください

H.H.様:メックの管理職の1/3、役員の半分は女性です。研究開発本部のトップも女性です。私が入社した時から女性はたくさんいました。育休・産休は男女問わずに取得していますし、福利厚生も充実しています。育休を取得しても、ほとんどの人が会社に戻ってきますし、離職率も低いです。
M.Y.様:一般的には技術系の会社は男性中心になりがちですが、メックの創業期は女性技術者の応募も多く、採用した女性が活躍することで会社も成長してきたので、会社の発展と共に福利厚生や女性が働きやすい環境や制度も整ってきました。性別に関係なく、頑張ってくれる人が働き続けられるという文化は、今もずっと続いています。

評価制度についてお聞かせください

M.Y.様:期初にそれぞれの等級に合わせて、年間の業務目標を立てます。目標を立てる時は経営課題を各本部の目標に合わせてブレイクダウンしていきます。自分のレベルに合わせて、グループ長、センター長といった上司と話し合ってしっかりと目標を立てます。1年後に目標を振り返って評価が決まり、賞与や昇給に反映されます。新卒・中途、当然ですが性別による差はなくフェアに評価しています。
H.H.様:評価は成果だけでなく、プロセスもきちんと見て評価します。私もプロセスを評価してもらっていました。

研究開発に対する投資に力を入れておられますが現場ではどう感じておられますか

H.H.様:億単位の高価な分析機器でも、それが必要な理由を説明して、納得してもらえれば購入してもらえます。メックでは売上の10%を研究開発に投資することをオープンにしています。だから、機器だけでなく人材にも惜しみなく投資を行っています。その会社の前向きな姿勢が要因となって、研究開発がどんどん活発になっていると思います。
O.S.様:EXEやCZなどの独創の技術、これまでなかったものをつくり出せたのは、メックがこれまで研究開発に重きを置いていたからだと思います。魅力のある製品、独創の製品をつくり出すのがメックの魅力ですし、今後も研究開発を通じて、そんな製品が生み出さないといけないと思っています。
M.Y.様:メックの主力製品ははっきりとした先見の明があって、つくったというよりも、いろんな興味軸で実験を行った結果、私たちの独創技術と世の中のニーズがマッチして生み出されたものです。投資した研究開発のすべてが製品化されるわけではありませんが、いろんな研究に取り組んで、タネをまいて、それが世の中のニーズにピタリとはまる、それがメックのビジネスモデルだと思います。
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06. 転職希望者へメッセージ

最後にメックに興味をお持ちの方にメッセージをお願いします

H.H.様:中途入社でも公平に評価する体制があります。職場の雰囲気も風通しの良い会社だと思います。転職するのには、すごく勇気がいります。新しい会社に対する不安はあると思いますが、メックであればそんな不安を持たなくても大丈夫です。だから、勇気を出して、ぜひ応募してください。不安に思ったり、心配したりする必要はないですよ。
O.S.様:手前味噌ですが、ホワイトな会社で、とても働きやすいです。ただ、いかんせんニッチな会社なので知名度はあまりありません。私も転職するまでメックのことを知りませんでした。メックを知っているからと転職する人もなかなかいませんが、来ていただければとても良い会社だと思うので、ぜひ一緒に働ければと思います。
M.Y.様:風通しの良い会社、いろんなことをやらせてもらえる会社など、どこの会社でもお話しされることだと思います。しかし、メックの社風や環境について今までお話ししてきたことは本当にリアルな話です。働きやすい風土と環境があるので、実力を発揮して活躍できる可能性のある良い会社だと思います。また、メックでは5Gの世の中を支える上で欠かせない薬剤をつくっており、これから拡大していくポテンシャルを持った会社です。会社と一緒にご自身も成長していきたい、そこに魅力を感じていただける方にぜひ来ていただきたいと思います。

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この記事を書いた人

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安部 弘樹

株式会社タイズ

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