【(株)GSユアサ】機械部門の方々に業務内容・やりがい・将来像についてインタビュー!

GSユアサ機械部門1

河合課長(左) 瀬山部長(右)

 

01. 会社概要

オートバイ用鉛蓄電池世界No.1、自動車用鉛蓄電池アジアNo.1のシェアを誇る電池メーカー。また世界初、電気自動車用リチウムイオン電池の量産開始をするなど、日本を代表する電池のリーディングカンパニーとして、グローバルに事業展開を行っています。
離職率が1%以下と低く、定着性が高いのが特徴です。新卒・中途採用の垣根無く活躍のフィールドがあり、組織風土として温厚な社風。また、年間有給日数も平均15日と高い水準を誇っており、全社平均残業時間も19時間/月とワークライフバランスが保ちやすい風土です。

02. ご経歴について

まずはご経歴について、お聞かせください。

瀬山様:GSユアサに入社して27年目になります。入社以来、ずっとリチウム電池の開発に携わってきました。若手の頃に産業用電池やそれを用いたシステムの開発を担当した後、15年間にわたって用電池や、エンジン始動用などの自動車用電池の構造設計を行ってきました。
河合様:2015年に中途採用でGSユアサに入社して、まる7年になります。前職は精密機械であるモーターの設計開発を12年間行っていました。また、お客様とのやり取りや生産ラインの立ち上げも担当していました。
GSユアサに入社してからは、3年間のセル開発を経験し、その後はHEV用電池の開発に携わってきました。直近の1年間はHEV用モジュールと12V用のセルの2つの開発を担当しています。

印象に残っているお仕事についてお聞かせください。

瀬山様:産業用電池システムを担当していた時、設計開発を行っていたお客様と一緒に1年間にわたってシステムを実際に設置して実証したことが印象に残っています。
また、自動車用電池開発では、外から内部の電池は見えませんが、自分がつくった電池を載せた車が街中を走っている姿を見た時は、技術屋としての喜びを感じることができました。
河合様:担当したHEV用電池が量産化されこの電池を載せた車を最近よく街の中で見かけるようになり、達成感や喜びを感じています。
このHEVの開発は、標準的な開発期間の半分しかないという制約がありました。そこで自動車メーカーと密にコミュニケーションを取るために、週に一度は出張してお互いに顔を合わせて進めていきました。最終的に量産化されたので、苦しい中にも実りがあったと感じています。

苦労したお仕事についてお聞かせください。

瀬山様:やはり自動車用電池の開発には苦労しました。高い信頼性が要求される用途であり、とてもシビアでした。量産化には苦労しましたが、最終的にはお客様に採用していただくことができました。
当社は自動車用鉛電池をずっとつくってきたというバックグラウンドがあるので、電池の種類はリチウムとは違いますが、いろんな部署の人から話を聞けたことも大きなサポートになりました。
河合様:自動車メーカーのお客様に高い信頼性を求められた際、通常の設計仕様説明だけでは納得いただくことができず、設計思想、内容を深く説明したことです。論理的な説明を付け加えて納得していただくといった作業を何度も繰り返すのですが、そのために、JISISOなどの規格を引用することで、納得させる材料を膨らませる必要がありました。目先の業務だけをやっていてはできないので、こうした作業を落ち着いて粘り強くやっていくことが大切だとHEV用電池を開発して学びました。

前職との違いはありますか。

河合様:HEV用電池は自動車で使われるため、その安全性は人の命にかかわります。安全に対する設計の考え方をしっかりと構築しておかないとお客様に納得してもらうことはできません。

長年勤めておられる理由についてお聞かせください。

瀬山様:GSユアサの文化や風土が自分に合っているからだと思います。例えば、業務についても「こういうことがしたい」と自己発信して仕事ができることが私には魅力です。
「これをカタチにするには、こうしたことが必要だ」と提案することができて、方法を自分で考えさせてくれる風土があります。基本ルールはありますが、提案については認めて、任せてもらえる文化が私に合っているのだと思います。
自己発信についてはキャリアに関係なく、2~3年目でも、たとえば、「このIT技術が使えます」といったような提案をする部下もいます。当社にはこのような提案に対する報奨制度もあって、業務の効率化などの具体策の提案を推奨する文化もあります

GSユアサに転職された理由についてお聞かせください。

河合様:私のスキルを活かせ、ワークライフバランスのバランスが取れる企業への転職を考えていました。GSユアサはワークライフバランスに取り組んで、社員の意見を聞いてくれるとお聞きしたので応募しました。電池開発は未経験でしたが、私の技術でもお役に立てると思ったので、入社を決めました。入社してワークライフバランスが取れていると感じていますし、業務の繁忙期や転勤もありますが、それらに関しても相談できる場があって、それぞれの事情を考えてくれて対応してもらえます。
GSユアサ機械部門2

03. 組織構成や業務内容について

第二開発部の組織構成についてお聞かせください。

全体で約80名在籍しており、管理職以外は30歳前後の若いメンバーが中心です。開発はプロジェクト制で行っています。グループは用途別に分けられていて、12V用電池、EV用電池、HEV用電池などの開発を行っています。

第二開発部のミッションについてお聞かせください。

瀬山様:電池には単電池とモジュール電池の2種類があります。第二開発部では電池の機能部品など機構設計を担っています。単電池では電池の金属筐体や蓋など、モジュール電池であれば複数の電池の接続方法の検討、フレームなどの各部品の設計、試作品電池の安全性や信頼性の評価などがミッションです。

具体的な業務についてお聞かせください。

河合様:第二開発部では電池の筐体設計を行っています。業務の基本は機構部品の設計です。例えば耐久性を高めるためにはどんな形状が良いのかを設計し試作を発注して、衝撃試験や振動試験を行いながら、よりよいものをつくって量産化につなげていきます。
試験などのシミュレーションは社内の専門部門に依頼しますが、簡単な試験は自分たちで行います。大掛かりな試験や自社で持っていない設備が必要な試験は外部に依頼します。
設計は詳細設計を含めてすべて自分たちで行います。

製品開発が関わる業務範囲についてお聞かせください。

河合様:プロジェクト発足時点から関わることが多いです。社内でデザインをレビューする会議があり、そこで詳細な設計をレビューして、社内で量産化が認められるところまで関わります。そこから量産するために設備を立ち上げるメンバーに引き渡します。開発から生産までを10とすると6までを受け持ちます。

製品のカスタマイズと新規開発するケースについてお聞かせください。

瀬山様:電池の基本的な構造は変わりません。しかしながら、規格で定められた形状がある一方で、搭載される車両によっては寸法に制約がありカスタマイズした形状の電池を設計する場合もあります。また例えば電池は充電と放電を行う時に発熱するのですが、それを効率よく冷却できるように、新規で形状の部品を開発したこともあります。
河合様:コストダウンをするために、従来の構造部品だけでは超えられない壁がある時は、ある部品をなくすなど、思い切って変えることがあります。この場合は安全性や評価が変わるので、設計が大きく変わります。

電池開発ならではの面白さについてお聞かせください。

瀬山様:面白さは人それぞれだと思いますが、普通の機械部品は構造体設計がメインです。しかし、電池開発は充電・放電はケミカル、電池制御基板など、複雑にいろんな技術要素が絡み合って一つの製品になっています。そこが単純な構造体の設計との違いです。いろんな技術を包括して製品をつくっていくために、大変なこともありますがそこに面白さがあると思います。
河合様:私は機械系の人間ということもあり、電池の化学系の話はいまだに分からないことだらけです。しかし、お客様のこうしたいという思いを聞きながら、いろんな人と協力しながら要望に応える電池をつくっていくのが面白いところです。
GSユアサ共通

海外の競合に対する戦略についてお聞かせください。

瀬山様:コストの面では海外メーカーが有利ですが、私たちはコストを重視しつつ信頼性や性能をアピールしていくことでお客様の理解を進めていきたいと考えています。
河合様:私もまったく同じです。コストも頑張りますが、それに加えて信頼性や安全性をアピールしていきたいと思います。

今後の取り組みについてお聞かせください。

瀬山様:さらにロジカルに設計を進めていくことに取り組んでいます。また、市場競争力を高めるために開発のスピードアップに取り組んでいます。
河合様:お客様と接する機会が多いので、若手メンバーにはあえてお客様と会話する機会を増やしています。納得いただけるプレゼンテーションの能力アップには経験が積むことが大切です。そのために、しっかりとフォローしながらどんどん挑戦させています。

リチウムエナジージャパンなど自動車メーカーと合弁会社をつくったメリットについてお聞かせください。

河合様:技術的な交流があるので、より質の高い製品をつくるためには有利だと思います。
瀬山様:合弁することで、私たちの考えだけでなく、お客様の考えを知ることができるのは、私たちの成長につながると感じています。
GSユアサ機械部門3

04. 働き方やワークライフバランスについて

残業や有給休暇についてお聞かせください。

河合様:私は月40時間位です。管理職になる前は30時間前後です。残業時間は月45時間が上限となっています。上限に近づけば、どうしたら少なくできるかという上長からのケアもあります。有給休暇は申請もしやすいですし、取得しやすく休みたい時に休むことができます。人事の取り決めで年間10日以上の取得は義務になっています。

在宅勤務などによる働き方の変化についてお聞かせください。

瀬山様:実験など出社しないとできない業務がある一方で、例えば、図面を作成するのは自宅でもできるので、業務に合わせて出社と在宅を使っています
大きく変わったと感じるのはお客様と打ち合わせするための出張です。以前から電話会議などの設備が活用されていましたが、コロナ禍で強制的にWeb会議を以前よりも多用するようになりました。個人的には、Web会議の有用性の認識が広がっているものと感じており、今後はWeb会議がメインになるのかなと感じています。
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05. 教育環境や活躍している人物像について

学ぶ環境についてお聞かせください。

河合様:社外の通信講座は補助を受けられます。やりたい勉強があれば自由に選べますし、時間も自由に学べるので良い制度だと思います。
入社してからも部課長や先輩たちに親切丁寧に教えていただけました。他業界から転職してきたので、電池のことを少しでも早く知ってもらいたいという周りの思いを感じました。
また、何十万円もかかるCAD研修に転職後すぐに参加してくださいと言われたので驚きました。前職だと本を買って読んで自分で勉強してくださいでしたので、学ぶことに投資してくれる、教育環境がしっかりしている会社だと思いました。

GSユアサに転職して良かったことについてお聞かせください。

河合様:ワークライフバランスが良くなり、残業が減りましたし、やりたい勉強の時間も取ることができるようになりました。また、意見が言いやすく、上から押さえつけられるようなこともありません。自分がこうやりたいと思ったり、行動したりする時は上司に相談し易いので、やりたいことができないといったストレスを感じることが少ないですね。

異業界からの転職についてお聞かせください。

河合様:機械設計の基本の技術には変わりはないですし、最初は電池に関する知識はないとは思いますが、まじめに勉強して仕事に取り組めば、数年で電池に関する知識は追いつきます。機械設計の基本さえしっかりしていれば大丈夫です。実際キャリア入社の方はほとんど電池未経験です。

マネジメントの方針についてお聞かせください。

瀬山様:モチベーションが一番大切だと考えています。裁量をもって活発に動くことが、モチベーションとなり、実績につながると考えているので、その環境を大切にしています。まずは否定しない。発信してきたことを後戻りさせないようにしています。
あとはメインの設計開発業務以外の職務がある一定の人に集まらないように振り分けています。
河合様:私もモチベーションが大事だと思っています。そのモチベーションを保つためにお客様との折衝を通じて、担当している製品開発に深く関わっていることを、メンバーに認識してもらうことを大切にしています。だから、なるべくお客様の前に出てもらう場面をつくるようにしています。

御社で活躍しているタイプについてお聞かせください。

河合様:明るく元気な人、思っていることを素直に話してくれるメンバーが活躍しています。また、着実に技術力を積み上げて、技術提案を積極的にするメンバーもいます。
この2つのタイプが活躍していると思います。
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06. 転職希望者へメッセージ

御社に興味をお持ちの方にメッセージをお願いします。

瀬山様:電池をずっとやってきたメンバーに対して、キャリア入社の方は我々とは異なった分野の知識や経験をもっておられます。新しい考え方を持って一緒に働いていただいて、製品をつくっていただける方を歓迎します。私たちにはキャリアの方の力が必要です。ぜひ前向きに転職を検討してください。
河合様:キャリア入社の方が数多く活躍しています。電池には将来性があり、キャリアの経験を活かせるところもたくさんあります。将来性のある製品を設計開発できる当社での活を是非検討してください。

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この記事を書いた人

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田熊 聖樹

株式会社タイズ

  • 関西メーカーへの高い合格率に自信あり。メーカーへの深い知見、太いパイプを活かした転職のご支援をさせていただきます
  • 「勤務地・給与」といった条件だけではなく「働きごこち・忙しさ・社風」など転職の軸を丁寧にヒアリングさせていただきます。
  • 転職成功者の満足度は92%! ※当社経由でご転職に成功された方へのアンケートより

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