生産技術の転職では資格があったほうがいい?

日本のモノづくりの技術は高く、仕事としても人気のある分野のひとつです。 その中でも、生産技術には幅広い知識と技術が求められます。生産性の拡大に貢献できて、多くの企業が求めているポジションといえるでしょう。 ほかの職種では、資格があれば転職で有利になる場合もありますが、生産技術でも通用するのでしょうか。この記事では、生産技術に関係する資格を紹介し、転職についても解説します。

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生産技術の転職で保有していると有利な資格

資格は自分のスキルを客観的に証明し、キャリアアップや仕事の幅を広げるためにも重要な役割があります。

生産技術では、どのような資格が転職を有利にするのか見ていきましょう。

生産技術者マネジメント(CPE)

生産技術とは、製造業などで作業工程の効率化や合理化を図り、できる限りコストを下げて高品質なものを製造し、スピーディに納品するための技術を指します。

特に意識されていることは「QCD」と呼ばれており、QCDとはQuality(品質)Cost(費用)Delivery(納期)の頭文字で、いかに品質の高い製品を短い納期でコストをできるだけかけずに製造するか、という生産技術に携わる人の意識の根底になくてはならない考え方です。

そして、この生産技術のプロフェッショナルとして認定されるのが、一般社団法人日本能率協会が主催している「生産技術者マネジメント(CPE:Certified Production Engineer)」です。

試験は、生産プロセスなどの実務知識、生産技術の前後にあたる開発や量産との連携などについて出題されます。難易度別にA級とB級があり、B級は誰でも受験することが可能です。

ただし、受験者には5~10年程度の実務経験が有るのが前提で、現場の実務に長けて、さらにスキルアップを目指している人物を想定した資格とされています。B級に合格することで受けられるA級は、以前は「CPE-ME」という名称でしたが2019年11月の試験から変更されました。こちらの受験者は、経験が10年以上あるベテランで、管理者やこれから管理者を目指す人を想定しています。

そのため、より専門的で高度なマネジメント知識が求められるでしょう。生産技術者マネジメントを取得していると、転職時には企業に対して自身の能力を分かりやすくアピールできます。実際に、日本国内の大手企業でも多くの社員が受験しており、業務を効率的に行うために必要性の高い資格として考えられているようです。

試験は通年開催されており、受験期間の制限はありません。
いつでも申し込みができますので、生産技術に転職を考えている方は、取得するのがおすすめです。

ほかに役立つ資格は?

・TOEIC

英語は必須としている企業も多く、「TOEIC」を受けることで昇給やキャリアップのチャンスもあるでしょう。こちらは点数によって実力が評価されるため、ほかの資格のように「級」で表されるものではありません。

990点満点で企業によっては昇給・昇格基準となる点数が設けられている場合があります。求人票に必要スキルとして点数が書かれていることもあり、いかに英語力が重視されているかがわかります。

海外の工場や企業とやり取りする機会も大いに発生しますし、新しい技術の情報などを仕入れるために英語で書かれた論文を読む必要にかられることもあるため、英語力が欠かせなくなっています。

・情報処理技術者試験

「情報処理技術者試験」は国家資格のひとつで、コンピューターやネットワークの知識の取得を証明するものです。分野別に12種類の試験があり、難易度は高いもののコンピューターやネットワークと関わりの深い生産技術では必須といえます。企業によっては資格取得者に手当を支給する場合もあり、転職先によっては取得していると有利になるでしょう。

・国際認定生産技術者

グローバルな活躍を目指すなら国際資格の「国際認定生産技術者」を受けましょう。実務経験と難易度でふたつに分けられ、経験4年以上でCMfg-T、7年以上でCMfg-Eが受けられ幅広い知識が必要とされます。

・管工事施工管理技術検定
機械工学などの設備に関する知識として「管工事施工管理技術検定」を取得しておくと、質の高い生産技術が期待されるため、転職が有利になるでしょう。

これらのように、生産技術に関する資格はさまざまありますので、必要に応じたものを取得することで、転職を有利に進められる可能性があります。また、よくCADの資格の要・不要についての議論がありますが、業務によってはCADのスキルを求められることもありますので、取得しているとこちらもプラスになります。

生産技術の転職で資格は重視されないって本当?

ここまで生産技術に関する資格を紹介してきました。たしかに資格があれば定量的な評価が得られるため、転職時にプラスに働くのは間違いありませんが、実際の転職で一番重視されるのは実は経験です。生産技術の転職で重要とされている経験について解説します。

転職で重視されるのは資格よりも経験

募集要項で「未経験者可」としている求人であれば、資格の取得が多少役立つ可能性もあります。多くの中途採用では経験が重視され、前職で培ったスキルや実績があれば、資格が無くても必要な人材と判断されるケースがほとんどです。

すでにスキル・経験が備わっていて、自分のキャリアや実力を可視化するのが目的なら、資格取得によってより希望の仕事に就ける可能性が高まる場合もあるでしょう。

生産技術の転職で求められるのは?

それでは、どのような人材が求められているのかを具体的に解説しましょう。まずは生産技術の業務を幅広く経験しており、即戦力となる人です。いくら経験年数があったとしても、一部分の業務や特定の製品しかやっていないという場合は不利になることがあります。製品の生産に対して、さまざまな角度からアプローチを行って効率化を目指し、品質の向上も図る仕事ですので、幅広い経験と対応力が必要です。さらに、生産のコストダウンや生産効率アップ、リードタイムの短縮ができる体系的な手法の経験やノウハウがあると良いです。

例えば、IE活動に携わっていたのであれば、強みになるでしょう。IEとは「Industrial Engineering」の略で、科学的に生産技術を分析して、最適化する手法です。作業の工程や作業員の動き、所要時間を分析して、効率化を図ります。

現状の製造ラインの実態を把握し、無駄を見つけ、改善を図るためのフレームワークで、
誰がやってもフレームワークに沿って分析を行うことさえできれば一定の成果を得られる画期的な手法でもあります。

なので、生産技術の仕事は業種や製品、工程によって仕事内容が大きく変わりますがこのIEの考え方については汎用性が高く、一度身につけてしまえば他の企業でも活かすことができる技術です。

同様に、経験していると強みになるのが「トヨタ生産方式」です。同じ効率化でも、作業を可視化して徹底的に無駄を省くことに重点が置かれています。
トヨタ生産方式では、生産工程における「ムダ」を言語化し、定義してそれらのムダを省くことで生産効率及びコストカットを行う考え方です。

とくにトヨタ生産方式にて一番ムダだと考えられているのは「つくりすぎのムダ」です。
需要と関係のないムダを排除するために、顧客のニーズをきちんと把握しそれに沿った生産計画を立てることこそが一番の効率化につながると考えられていて、実際にトヨタ生産方式に従えば「つくりすぎのムダ」を限りなく省くことができます。

ほかにも、ISOなど各規格に準拠する生産技術を構築した実績があるのもアピールになるでしょう。環境に配慮したISO14001や、品質をマネジメントするISO9000シリーズ、プロジェクトをマネジメントするPMBOKなどです。

このように生産技術の転職では、豊富な経験が役立つことが多く、資格以上に企業が求めているケースが多いです。

生産技術は転職しやすいのか?転職市場における需要と転職の実例

生産技術の転職はエージェントに相談を

せっかく転職をするなら、自分が希望する条件や業務とマッチしている企業を見つけたいものです。

効率的な転職の進め方として、エージェントを利用する方法がありますので説明しましょう。

需要をアドバイスしてくれる

転職活動には、求人サイトやハローワークのように自ら探してアプローチをする手段と、求人を紹介してもらう転職エージェントを利用する方法があります。

現職で忙しい中、希望に合う仕事を探すのは時間や労力を考えると難しい面があるでしょう。エージェントに相談すると、適切な求人の紹介があるため、限られた時間でも効率的な転職活動が可能です。

過去の経験やスキル、資格などから、どのような業種・企業で需要があるかアドバイスが受けられる点もメリットでしょう。自分で探すよりも、企業が求める人材とマッチングしやすいため、応募や面接の回数も最小限に抑えることができます。

生産技術の転職ならタイズがおすすめ!

転職エージェントといっても多くの会社があり、合格率や特色にも大きな違いがあります。生産技術の転職を考えている場合は、タイズへご相談ください。

メーカーの求人が豊富で、大手の企業からも厚い信頼を得ているため、選考通過率がとても高い水準を誇っています。企業がどのような人材を求めているのか把握しているので、応募先に合わせた対策を取れるのも特徴です。
転職でお悩みの際は、多くの採用実績のあるタイズへご相談ください。

無料でご利用いただけますので、転職支援サービスからお申し込みください。

まとめ

生産技術に関わる資格は多岐にわたり、転職先によって重視される内容も異なります。しかし、基本的には経験やスキルが評価される傾向にあり、多くの場合は未経験で資格を保有していてもそこまで評価されません。生産技術は業務範囲の広い仕事で、現職に勤めながら希望に合う求人を探すのは大変です。効率良く転職を行いたい方は、転職エージェントを利用してみると良いでしょう。

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この記事を書いた人

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安達 篤史

株式会社タイズ

これまで17年間、転職エージェントのコンサルタントとして従事し、これまで1,000名以上の転職支援を実施。
技術系を中心に幅広い知識・経験があり、納得感のある転職を実現している。

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