企業インタビュー
[ K4 Digital株式会社 ]
関西電力の未来を、デジタルで「ソウゾウ」する――K4 Digitalが挑む、巨大インフラDXの最前線

左から
株式会社タイズ 担当コンサルタント 吉川 亮太
株式会社タイズ 担当コンサルタント 松岡千代之介
株式会社タイズ 担当コンサルタント 柳 貴一朗
K4 Digital株式会社 代表取締役社長 寺本 昌弘様
K4 Digital株式会社 ストラテジーユニット ディレクター 福嶋 悠大様
K4 Digital株式会社は、関西電力グループのデジタルトランスフォーメーション(DX)推進を目的とし、2018年にアクセンチュア株式会社との共同出資で設立された戦略子会社です。
最新のデジタル技術を活用し、事業課題の発見・発掘から事業性の判断、実装までを一気通貫で推進し、関西電力グループ全体の変革を牽引する役割を担っています。
インフラ企業特有の巨大なスケール感の中で、いかにして最先端技術を現場へ浸透させているのでしょうか。設立の背景や独自の組織体制、そしてK4 Digitalで働く醍醐味を伺いました。
01. 関西電力に入社を決めた理由とは
――まずは、お二方のこれまでのご経歴と、現在K4 Digitalで担われている役割について教えてください。


寺本様:私は2003年に新卒で関西電力に入社しました。その後、現在の株式会社オプテージ(旧株式会社ケイ・オプティコム)に出向し、インターネットサービスプロバイダーなどの情報通信事業に携わりました。関西電力に戻ってからは、スマートメーターの通信部分の開発や、電力保安通信など、一貫してIT・通信領域の業務に携わってきました。現在は、K4 Digitalの代表取締役社長を務めています。
福嶋様:2011年に新卒入社し、現場での技術検討や組織運営など、電力保安通信に関わる業務を幅広く経験しました。その後、直近では人事部門での採用業務を経て、現在はK4 Digitalのストラテジーユニットという部門を統括しています。経営管理や経営企画をはじめ、人事、総務、広報など、経営全般をサポートするのが私の役割です。
――お二方が関西電力にご入社を決められた経緯や、当時の思いについてお伺いできますか?
寺本様:関西育ちの私にとって、関西電力は非常に身近な存在でした。インフラを支えているだけでなく、多岐にわたる事業を展開していて「面白いことをやっていそうだな」と感じたのが興味を持ったきっかけです。就職活動中に大学の先輩から直接お話を伺って魅力を感じ、入社を決めました。
福嶋様:私は大学時代に「数理最適化」を学んでいました。限られた制約の中で最善の解を導き出すこの学問は、実は現在のK4 Digitalの取り組みにも通じています。
その学びを活かす場として、「世の中を良くするなら、広くあまねく多くの人に貢献したい」と考え、地元の関西に根ざすインフラ企業を志望しました。関西電力で働く社員の方々のお人柄も、大きな決め手になりましたね。
02. 外部知見との融合でDXを加速する ――三位一体がもたらす圧倒的な実行力
――2018年にK4 Digitalが設立された背景について教えてください。
寺本様:当時は、世の中でデータ分析や機械学習の活用が急速に盛り上がりを見せていた時期でした。一方で、エネルギー事業を担うインフラ企業は、その公共性の高さから、新しい取り組みに対してどうしても慎重になりがちな側面があります。そこで、最新技術によるDXを劇的に加速させるため、外部の知見を積極的に取り入れる「戦略子会社」として、アクセンチュアとの合弁で当社が誕生しました。
――パートナーとしてアクセンチュア社を選定されたのはなぜですか?
寺本様:大きく2つの理由があります。1つは最先端の技術知見をお持ちであること、もう1つは「最後までやり切る実行力」です。DXの取り組みを実装し、現場で確実に機能させるまで伴走してくれるような、強力な推進力を持つパートナーと強固に組んで進める必要がありました。
――巨大な関西電力グループの中で、どのようにDXを推進しているのでしょうか?
寺本様:最大の特徴は、設立と同時に発足した「DX戦略委員会」をはじめとする体制です。委員会、K4 Digital、そして関西電力の各事業部門が「三位一体」となってDXを推進しています。
経営アジェンダとして明確に位置づけられたことで、全社的な推進力が高まったように思います。私たちもアジェンダの設定段階から関与し、各部門と密接に連携しながら変革をリードしています。
――「子会社だと裁量が限られるのでは」という懸念を持つ求職者の方もおられるかもしれません。現場との連携における裁量はいかがでしょうか?
福嶋様:決して裁量が限定されることはありません。当社は関西電力の各部門に対して専門的に入り込む「アカウント機能」を設けています。関西電力各部門の皆さまと直接コミュニケーションを取り、自ら主体的に課題を見つけ、解決策を提案していく。事業部門と一体となって伴走するなかでも、個人の裁量は非常に大きいです。
寺本様:現場に提案を受け入れてもらうには、信頼関係が不可欠です。事業の目的や現場の苦労を根本から理解し、「同じ船に乗る仲間」として認めていただけるよう心がけています。その積み重ねがあるからこそ、戦略子会社という立ち位置でありながら、事業課題の発掘から企画、実装、定着までを一気通貫で推進できる。K4 Digitalで働く大きな面白さだと考えています。
03. 関西電力グループのDXを牽引するK4 Digitalの使命
――関西電力グループにおける、御社の使命をお聞かせください。
寺本様:私たちの使命は、グループ全体のDXを牽引することです。前提として、関西電力グループは、経営理念 Purpose & Valuesの中で「『あたりまえ』を守り、創る」という存在意義・Purposeを掲げています。スイッチを入れれば電気がつくというのは「あたりまえ」の日常です。しかし昨今、国際情勢やサプライチェーンなど外部環境が激変する中で、あたりまえを維持し続けるために不断の努力が必要になっています。その現場をデジタルという切り口から支え、進化を加速させることが我々の役割です。
――具体的に、現場の「あたりまえ」を支えたプロジェクトの事例はありますか?
寺本様:火力などの発電プラントにおける「系統隔離」業務のDX化が挙げられます。系統隔離は、点検や作業の際に作業員の安全を守るため、配管の弁を確実に閉める非常に重要な工程ですが、従来は熟練者の知見に頼り、人間によるダブルチェックで安全を担保してきました。
ここにAIを導入し、機械が計画作成をアシストする仕組みを構築しました。現場の労働力不足が課題となる中で、単なる効率化にとどまらず、熟練の技をデジタルに継承することで、事業の継続性と安全性の両立に大きく寄与できたと考えています。
――水力や原子力など、他の発電部門での取り組みはいかがでしょうか?
寺本様:水力発電所は山奥などの広域に点在しているため、保守の省力化が不可欠です。そこで遠隔監視や、データ分析による故障予兆検知を導入し、安定稼働を支援しています。
また、厳格な規制基準がある原子力部門では、膨大な書類作成が大きな負荷となっていました。ここには生成AIを投入し、確認作業の負荷軽減や正確性の向上を図っています。
――それぞれの現場が抱える課題に対し、非常に解像度高くアプローチされているのですね。
寺本様:各事業部門が何を優先して解決したいのかを深く理解した上で、我々に何ができるかを逆算して解決策を提案しています。さらに、ある部門でのソリューションを、似た課題を持つ他部門へ横展開できるのも、全社を横断して見渡せるK4 Digitalならではの価値といえます。
04. ギリギリを攻める機動力と、個人の志向に応えられる懐の広さ。K4 Digitalが両立させる独自の立ち位置
――戦略子会社(ジョイントベンチャー)という立場だからこそ得られる裁量やスピード感について教えてください。
福嶋様:関西電力と一体的に伴走支援しながら、グループ会社として独自の意思決定ができる点は、大きな強みです。もちろん関西電力と足並みを揃える部分はありますが、新しい技術を試験的に導入する際などは、寺本社長の判断でスピーディに実行へ移すことができます。
――K4 Digitalだからこそ導入できた技術などはありますか?
寺本様:分かりやすい例として生成AI活用が挙げられます。数万人規模の社員を抱える関西電力では全社導入に慎重な判断が求められますが、当社であれば、デジタルに精通した社員が実際の業務に使いながら学んでいくというアプローチが可能です。ガバナンスを担保しつつも、外部の最新知見と、巨大エンタープライズとして守るべき一線のギリギリを攻めることができる面白さがあります。新しい技術をいち早く試しながら成果を上げたいという方には魅力的な環境ですね。
――一般的なコンサルティングファームとの違いは、どこにあるのでしょうか?
寺本様:腰を据えて特定の課題に向き合える自由度だと考えます。
多くのコンサルティングファームでは、アサインされた案件に対応していくスタイルが一般的で、自身が取り組みたい領域の選択に制約が生じることもあります。一方当社では、一つの事業部門に深く向き合って仕事を進めることもできれば、特定の技術を極めることも、技術を足がかりにしてより広い領域を俯瞰することも可能です。
多様なアプローチから社会の根幹を支える課題解決に挑めるのも当社で働く魅力です。個人の志向に応えられる懐の広さがありますね。
――具体的にどのような職種の方が活躍されているのでしょうか?
福嶋様:技術を極めて実装を担う「データサイエンティスト」と、業務に深く向き合って課題を発掘し、解決手段を考える「デジタルコンサルタント」という2つの役割を設けていますね。これらの役割の方が相互連携しながら、関西電力の各部門のDX推進に挑戦しています。
05. 「高度な仕事」を「無理のない負荷」で。自らの技術で社会へのインパクトを生み出すやりがい

――入社後に携わるプロジェクトの規模感や、そこで得られるやりがいについて教えてください。
寺本様:まずは、扱うデータの桁違いなスケールが挙げられます。電力利用データ一つとっても、関西一円の数百万、数千万というお客様と繋がっています。これほどスケールの大きなデータを扱って課題を解決できる環境はそう多くありません。社会にとって大きなインパクトのあることを成し遂げたいという志を持つ方には、最高のフィールドだと確信しています。
福嶋様:関西電力のフィールドで活動するため、公益性の高さと関西のお客様に貢献している実感を持てる点も大きな魅力です。さらに、自分たちのプロジェクトが数億円規模の価値を生み出すことも珍しくないので、金額のスケールにおいても、事業のダイナミックさを十分に実感していただけるはずです。
――技術面での成長環境についてはいかがでしょうか?
福嶋様:特徴的なのは、特定の技術に固執せずに課題解決を図る点です。課題解決の必要性から逆算し、テーブルデータの解析、画像処理、数理最適化、生成AIなど様々な技術を活用しています。必要な手段をその都度学習しながら取り入れるので、幅広い最新技術を実践的に学べる環境です。
――ハードな就業環境なのではと求職者の方が懸念されることもありますが、実際はいかがですか?
寺本様:多様なバックグラウンドを持つメンバーが、最大限のパフォーマンスを発揮できるよう環境を整えています。フレックスタイム制やリモート勤務で柔軟な働き方が可能です。 残業時間も関西電力の平均的な水準であり、過酷な長時間労働を強いるような文化はありません。
――仕事の「質」に対する要求水準はいかがでしょうか?
寺本様:私たちが扱う課題は社会的インパクトが極めて大きいため、要求水準は比較的高いです。ただ、それを個人の努力だけに委ねることはしません。組織的な教育サポートはもちろん、アクセンチュアの専門知見を借りながら、困難な課題を「解決可能な状態」に解きほぐし取り組むことができる仕組みがあります。
福嶋様:実際にキャリア入社された方からは、「入社前は少し不安だったが、高度で面白い仕事が無理のない負荷感でできることに驚いた」という声もいただいています。非常に大きなやりがいを感じながら、各人のライフスタイルや事情に合わせて無理なく活躍いただける環境が整っていると自負しています。
06. 変化を楽しみ、「おもろいやん、やってみようや、すごいやん」の精神で次の時代を創る

――今後、K4 Digitalとしてどのような組織になっていきたいとお考えですか?
寺本様:これまでは「DXの可能性を示す」というPoC(概念実証)が中心でしたが、これからは、課題の発見から本格的な実装・運用までを一気通貫に担える組織へと進化したいと考えています。そのために、多様なスキルを持つ新たな仲間の力が必要です。
――どのような価値観や志向性を持った方にご入社いただきたいですか?
寺本様:変化を楽しめる方です。エネルギー業界は本来、安全確実が第一なため、保守的になりやすい領域です。しかし外部環境が激変する今自らを変えていかなければ生き残れません。変わったことを嘆くのではなく、「次はこんな変化が来た」とワクワクしながら向き合える方、変わることを楽しめる方と、これからの事業を創っていきたいですね。
福嶋様:当社の存在意義である「デジタルの真価を探求し、世界のミチをソウゾウし続ける」、そして行動規範である「おもろいやん、やってみようや、すごいやん」という言葉に直感的にワクワクする方なら、間違いなく活躍できます。
実際にキャリア入社で活躍している方は、自ら主体的に機会を取りにいっている印象があります。「新しい生成AIを試したい」「技術セミナーに参加したい」と自ら声を上げ、当社の環境を活用して成長しています。その個人の好奇心が、結果として関西電力各部門のDX推進へと繋がります。そんな好循環を一緒に作りたいですね。
――最後に、応募を検討されている方へメッセージをお願いいたします。
寺本様:当社は関西電力グループの一員として、エネルギー業界の幅広い課題に取り組んでいます。数百万のお客様データや数億円規模のインパクトといった「スケールの大きなこと」、社会にとって意味のある「面白いこと」をやりたい方を心よりお待ちしています。
福嶋様:デジタル技術を使うこと自体が目的ではなく、技術を活用し「世の中や関西電力をどう変えていくか」にフォーカスする会社です。 また、電力業界はフィールドも規模も大きいため、多様なデータを扱い、様々なドメインへアプローチできる面白い環境です。変化を楽しんでいただける方は、ぜひ我々と同じ船に乗り、関西電力グループのDXを共に推進する仲間になっていただければと思います。ご応募をお待ちしております。