企業インタビュー
[ 株式会社日立ハイテク ]
最先端技術で“まだ見ぬ課題”に挑み続ける──日立ハイテクが人と挑戦を大切にする理由

左から
株式会社日立ハイテク 人事総務本部 人財開発部 採用グループ 主任 関口 智久様
株式会社日立ハイテク 人事総務本部 人財開発部 採用グループ 部長代理 梁本 昌希様
株式会社タイズ 担当コンサルタント 大島 直起
株式会社日立ハイテクは、半導体、ヘルスケア、環境、材料、産業・社会インフラなど、人々の生活を支える幅広い領域において、グローバルに事業を展開しています。メーカーの側面と、お客様の課題へのソリューションを提供する商社の側面を併せ持つ企業です。メーカーとしては、半導体製造装置や分析装置などの製品を製造しています。
今回は、人事総務本部 人財開発部 採用グループのお2人に、挑戦を歓迎する文化や社会貢献を真摯にめざす社風、そして誰もが働きやすい環境作りやワークライフバランス推進の取り組みについて、お話を伺いました。
01. チャレンジできる環境が決め手――お2人が転籍・転職を選んだ理由
――まずは、お2人のこれまでのご経歴について教えてください。
梁本様: 私は新卒で株式会社日立製作所に入社しました。複数の事業体で人事を経験した後、出向という形で日立ハイテクに来たのが最初のきっかけです。
実際に働くうちに「この会社でずっと働き続けたい」と強く思うようになり、会社に希望を出し続けて、2024年の4月から正式に日立ハイテクへ転籍しました。現在は新卒・経験者採用の両方を取りまとめています。
関口様: 私は新卒で人材サービス会社に入社し、その後、メーカー系の子会社で人事を担当していました。
2023年の3月に、経験者採用で日立ハイテクに入社しました。現在は経験者採用の取りまとめを行っています。
――お2人が転籍や転職を決意された、一番の決め手は何だったのでしょうか?
梁本様: 出向して初めて担当した、男性育休の取得促進プロジェクトでの経験が決定的でした。新しい施策に対して、幹部や従業員のみなさんの「前向きにやってみよう」「挑戦しよう」という意欲に、強く心を動かされたんですよね。そこから、「この会社で働き続けたい」と思うようになりました。
関口様: 私も決め手は「チャレンジできそう」「いろいろ任せてもらえそう」と感じたことですね。
前職では、親会社の意向や予算の制約などで、やりたいことがあっても自分たちで意思決定できない場面が少なくありませんでした。「このままでいいのかな」と迷っていたときに出会ったのが日立ハイテクでした。
企業規模が大きく、シェアの高い製品を持っている。その安定基盤がありながら、チャレンジできる土壌もあることに魅力を感じ、入社を決めました。
――実際に入社されてみて、その「挑戦できる環境」という印象に変化はありましたか?
梁本様: むしろ、入社前よりも強く感じていますね。
関口様: 私もです。やりたいと思ったらすぐ動けますし、「やってみたら?」と背中を押してもらえます。逆に言うと、常に新しいことに取り組み続ける前提があるほどです。「入社して良かった」という実感は大きいですね。
02. 見えない課題を技術で解決する。世界トップシェアを支える「商社×メーカー」の独自基盤

――御社の事業内容や強み、ポートフォリオについて、改めて教えてください。
梁本様: 私たちの事業領域は、「目には見えないものを見て、測って、分析する」ことです。具体的には「ナノテクノロジー」「コアテクノロジー」「ヘルスケア」「産業・社会インフラ」という4つのセグメントがあります。
また、当社は装置や製品を作るメーカー機能と、商社機能を併せ持っており、メーカーとしては、電子顕微鏡、半導体製造装置、計測検査関連、ヘルスケア領域の製品などの製品群があります。
最大の強みは、技術力が高いだけではビジネスになりにくい場面でも、商社機能を持っていることで、高い技術力をお客様にビジネスとして“届け切る”ことができる点にあります。
関口様: 事業ポートフォリオのバランスも強みですね。半導体とヘルスケアという、性質の異なる領域でシェアの高い製品を持っています。
半導体は景気の波(シリコンサイクル)があり、需要拡大期には飛躍的な収益向上が見込まれます。一方でヘルスケアは比較的安定して伸びていく特性があります。一方が厳しい時でも、もう片方が支えることができるので、会社として非常に安定感があるんです。
安定した収益基盤があることで、次の成長に向けた研究開発投資も継続的に行えるという側面もありますね。
――技術開発の面では、日立製作所との連携も強みになっているのですか?
梁本様: そうですね。製品に近い開発は日立ハイテク単独で進めますが、基礎研究のレイヤーでは、日立製作所の強力な研究開発部隊と連携しています。これは「依頼研究」と呼んでいるもので、資金を拠出して「このテーマを研究してほしい」とお願いする形ですが、任せきりではなく一緒に進めています。
半導体領域では、世界最先端の企業に選んでもらう必要があるので、高い基礎研究力と技術力が不可欠ですね。
――競合他社との違いを教えてください。
梁本様:日立グループの総合力は大きいですね。電子顕微鏡の分野では、計測・分析の技術そのものも強みですが、差が出るのは「お客様の現場で得られたデータをどう活用し、課題解決につなげるか」だと思います。日立グループのデジタル部隊と連携できる分、解決できる課題の幅が広いですね。
――現場でお客様から選ばれ続ける理由は、どこにあると感じていますか?
梁本様: よくいただくお声は、「壊れない」「長く使える」という品質への信頼ですね。作り手としては「絶対に故障させない」という強い意識を持ち、設計段階から徹底しています。品質保証の基準も社内で驚くほど厳しいのですが、それをクリアしているからこそ、長年にわたる信頼につながっているのだと思います。
加えて、「他社では解決できなかった課題を、最後は日立ハイテクが解決してくれた」と評価いただくことも少なくありません。現場の負荷は決して小さくありませんが、「必ず応える」という姿勢で顧客課題に向き合い続けてきたことが、ブランドの価値を支えていると感じています。
――御社は2024年度の売上収益とEBIT(受取利息及び支払利息調整後税引前当期利益)が過去最高を記録しています。成長を続けている要因を教えてください。
梁本様:「顧客課題に応え続けてきたこと」に尽きると思います。半導体やヘルスケアといった分野で技術革新を重ね、高い技術力で現場の期待に応え続けてきた。その一つひとつの積み重ねが信頼となり、結果として収益成長につながっているという実感がありますね。
さらに、業界内で切磋琢磨しているからこそ、より良い製品が生まれている、それを日立ハイテクとしてリードしているというプライドもあります。
03. 「挑戦」と「人の良さ」が共存する土壌――アイデアを尊重する日立ハイテクの組織風土

――先ほどから「挑戦」という言葉が多く出てきますが、実際の現場では、意見やアイデアはどのように受け止められるのでしょうか?
梁本様: そうですね。日立ハイテクには、アイデアベースの話であっても、頭ごなしに否定せず「掘り下げてくれる」文化があると感じています。
もちろん仕事ですので「一生懸命であること」は大前提ですが、本気で考えていることであれば、たとえ論理的に完璧でなくても「なぜそう思ったの?」「もう少し具体的に教えて」と、議論を前に進めてくれる印象です。
関口様: それは私も感じます。設計部門などでも、部長や本部長クラスの方が部下の提案に対して「よし、やってみよう」と前向きに動いてくれることが多いと聞きますね。
――熱意を買ってくれるというのは、若手にとっても非常に心強いですね。その風土を象徴するようなエピソードはありますか?
梁本様: 印象的だったのは、ある入社2年目の人事社員が起こしたアクションですね。
入社後2年の成果を報告する場で、働き方改革をテーマに掲げ、「ある部署の残業を減らしたいので、1ヶ月間、対象のメンバーの残業時間をゼロにするチャレンジをさせてほしい」と提案したんです。当時の上司や現場の方々も残業時間への問題意識があったので、任せてもらえました。
実験室で隠れて残業できてしまうのでは、といった懸念も一つずつ潰しながら、徹底して取り組んでいましたね。現場の協力があって進められたと思います。
結果として、完全ゼロには届きませんでしたが、大幅に残業を減らすことができました。
一人の若手の残業を減らしたいという思いに現場が賛同し、挑戦できたのは日立ハイテクらしいと思います。
――なぜ、そこまで若手の意見に対してオープンになれるのでしょうか?
関口様: 特に私たちの主力事業である半導体業界などは、変化のスピードが凄まじいですからね。小さなアイデアや改善でも、ヒントになり得るなら拾っていく必要がある。
さらに商社機能としても、こちらから提案し価値をつくる姿勢が求められます。だからこそ、若手の意見であっても「必ず何かのヒントになるはずだ」と捉えるマインドが、会社全体に根付いているのかもしれません。
梁本様: 「若い人は自分にない発想を持っている」という共通認識があるんだと思います。
私たち人事の間ではよく、愚痴は改善の種だと言っています。
今のやり方に慣れてしまったベテランよりも、若手の方がやりづらい部分や違和感に気づきやすいですよね。若手が働きやすい環境を作るには、若手の声を聞くことが一番のヒントになると思っています。
04. 働きやすさはイノベーションの源泉――ライフもキャリアも諦めない、本気のワークライフバランス支援

――技術力だけでなく、ワークライフバランスも整っているのが御社の特徴です。なぜそこまで「働き方」に力を入れているのでしょうか?
梁本様: 根底にあるのは、「多様な人財がいるからこそ新しい発想が生まれる」という考えですね。
新しい発想には、画一的な人財だけでなく、育児中の方や外国籍の方など多様なバックグラウンドを持つ人の視点が不可欠です。そのため、制約がある人がフルパフォーマンスを発揮できる環境にしたいと本気で取り組んでいます。
当社は障がい者雇用率が高く、特例子会社に頼らず高い数値を実現しています。最近はニューロダイバーシティ(発達特性のある方の活躍支援)にも取り組んでいます。特性のある方が働きやすい環境は、結果的に誰にとっても働きやすい職場になる、という考え方がありますね。
関口様: 前社長(現会長)自身が、かつて育児や介護と仕事の両立に苦労した経験があることも大きいと聞いています。「同じ思いを社員にさせてはいけない」というトップの本気度が、現場にも伝わっている感覚はありますね。
――単なる福利厚生ではなく、企業の成長戦略としての取り組みなのですね。
梁本様:その通りです。 全社施策として「20-20(ニーマルニーマル)プロジェクト」を行っています。「月間平均残業20時間未満」「年間有給取得20日以上」という目標に対する実績も開示し、経営施策として働き方改革に取り組んでいます。
また、フレックスタイムや在宅勤務、ハイブリッドワークを全社制度として整備しています。
経営主導で「時間管理と働き方」を仕組みとして運用していることが、高い技術力を持ちながらもワークライフバランスを実現できている背景だと思います。
関口様: 育児面では、「育児・仕事両立支援金」が特徴的ですね。小学校3年生までのお子さんを育てている従業員に対し、未就学児は最大10万円、小学1〜3年生は最大5万円まで、仕事と育児の両立に要する費用を補助する制度が整っています。
――入社後の仕事はどのように任されるのでしょうか?
関口様: 経験者採用の方はスキルをお持ちなので、早い段階からお任せしています。「やりたい」という声を上げれば、入社年次に関わらず挑戦できる環境ですね。
――ご自身のキャリアパスも、柔軟に描けるのでしょうか?
梁本様: そうですね。エンジニアからマーケティング、営業へと職種を横断する方もいます。
また、品質保証本部やモノづくり・技術統括本部のように製品横断で関われる職種もあります。いろいろな製品に触れたい方はそうした職種を選んでいますね。
自社内のみならず、グループ公募制度を活用することで、日立グループ全体を視野に入れた柔軟なキャリア形成も可能です。
昨年度の実績としては、グループ外から当社への異動が7名、社内異動が3名にのぼり、制度が着実に浸透・活用されていることが伺えます。
――キャリアアップの仕組みについてもお聞かせください。
梁本様:部下を持って組織を率いる「ピープルマネージャー」と、部下を持たず専門性で評価される「インディビジュアル・コントリビューター(IC)」という2つの道があり、どちらでも上位職をめざせます。
ただ、IC(専門職)であっても上位に行くほど、人望は不可欠ですね。技術が高いだけでなく相談に来た人に真摯に向き合うなど、周囲に貢献できる方が昇格していく印象ですね。
――スキルアップのための支援も充実しているのですか?
梁本様: はい。階層別研修や年代ごとのキャリアデザイン研修など必須研修のほか、挙手制のプログラムも豊富です。
日立ハイテクとして、「ライフが充実する制度」に加えて「スキルアップの仕組み」にも力を入れています。スキルアップとプライベートを両立できてこそのワークライフバランスだという考えのもと、制度を磨いています。
――制度を作って終わりではない、ということですね。
梁本様: その通りです。実は過去には、残業を減らそうとして申請手続きを極端に面倒くさくしたものの、「5分の残業の申請に5分かかる」と反発を受けてすぐに修正した……なんて失敗もありました。
常に現場の声を拾いながら、試行錯誤を繰り返して環境をアップデートし続けています。
――ひたちなか市の拠点は、日立ハイテクの事業の心臓部とも言えると思います。改めて、ひたちなか市で働く魅力を教えてください。
梁本様:ひたちなか市の那珂地区は、「ナノテクノロジー」事業の半導体計測・検査装置の分野や、電子顕微鏡事業の「コアテクノロジー」「ヘルスケア」などの非常に重要な役割を担っており、多くの方が働く拠点です。
ひたちなか市は、自然豊かな環境ながら、東京へ1時間強で行けるので、自然も都市も楽しめるのが魅力です。また、都内に比べて戸建てや賃貸の家賃相場が安く、大型商業施設や日常的な買い物ができる店舗も多いので、とても暮らしやすい地域ですね。
――実際に社員の皆様は職場の近くに住まわれているのですか?
梁本様:茨城県勤務の方々は近くに住んでいる方が多いと思います。ちなみに私は東京勤務ですが水戸市に住んでいます(笑)
元々は那珂地区那珂サイトに勤務しており、その後東京本社に移ったのですが、通勤の便利さと休日の充実を天秤にかけた結果、迷わず茨城での生活を選びました。私の部下にも、茨城に持ち家を建て、東京まで通っている社員もいますよ。
――東京での生活と比較して、具体的に茨城が良いなと思うのはどのような点でしょうか?
梁本様:茨城県は、都道府県別地価坪単価が全国43位と低く、都心までのアクセスが良いにも関わらず、マイホームが手に入りやすいんです。消費者物価指数が低い一方で、待遇は東京と同じなので、東京ではできないような生活を送ることができるのが良いですね。
部下が、茨城に住む親戚の方のお宅の写真を見せてくれたことがあるのですが、超大型のプールを庭に置いて、子ども達が集まって遊んでいたんです。これは東京ではできないなと思いました。
また、ピーマンやメロンなど生産量が国内トップの野菜やフルーツが多いですし、干し芋や新鮮なお魚などの食べ物も美味しいです。特に子育て世代には特に優しい地域だと思いますね。
05. 社会課題の解決に挑みながら、個の人生も尊重できるフィールド

――2030年、2040年に向けて、日立ハイテクはどのような会社でありたいと考えていますか?
梁本様: 時代のキーワードが変わっても、「目に見えない課題を見つけ、解決して未来を変える」という本質は変わらないと思います。
今はDX(デジタルトランスフォーメーション)がトレンドですが、それが当たり前になれば、また次の社会課題が出てきます。どんなに困難な課題に直面しても、その時々の最先端の技術で解決の道筋をつけられる会社であり続けたいですね。
関口様: 私は「人」の観点から、今よりもさらに働きやすい環境を整えていきたいと考えています。
実は、前社長(現会長)がよく「従業員が一番大事で、従業員が気持ちよく働けないと良い会社ではない」ということを言っていたんです。その思いを受け継いで、「育児」はもちろん、これからの時代は「介護」を含め、どんな事情があっても働きやすく、力を発揮できる環境を先進的に整える会社にしていきたいですね。
まずは日立ハイテクで成功例を作り、それを他社様にも共有して広がっていくことで、結果として社会全体に良い影響を与えられたらと思っています。
――お客様/社会に貢献するという志の根底には、何があるのでしょうか?
梁本様:根底にあるのは、「優れた自主技術・製品の開発を通じて社会に貢献する」という日立グループの企業理念、そして創業の精神です。 かつて「日本の技術で世の中を良くする」と誓った創業時の志は、今も当社に深く根付いています。単に製品を売るのではなく、社会の役に立ちたいと願う人財が自然と集まり、互いに高め合える土壌があるのだと感じています。
関口様:そうですね。日立ハイテクには「社会をより良くするために、自分自身も成長し続けたい」という、高い志を持つ方が多い印象があります。
――そうした環境で活躍できるのは、どのような方でしょうか?
梁本様: 「挑戦意欲の高い人」です。最先端の業界ゆえに、「これでいい」と満足した瞬間に成長が止まってしまいますから、常にもう一段上をめざせる方に来ていただきたいですね。
採用では、出した結果以上に「実際にどう行動(チャレンジ)したか」を重視しています。壁にぶつかったときにどう周囲とコミュニケーションを取り、変えようとしたのかを伺うようにしていますね。
関口様: 私も同感です。挑戦を求められる環境なので、挑戦意欲がない方には難しい環境かなと思います。
――最後に、応募を検討されている方にメッセージをお願いいたします。
梁本様:最先端の技術力でお客様の課題を解決したい、という真摯な想いを持ちながら、自分の生活も大切にしたい方にはぴったりな会社だと思います。ぜひ前向きにご検討いただけたら嬉しいです。
関口様:挑戦や成長のフィールドを求めている方にとっても、非常に良い環境だと思います。私自身、転職してその良さを日々実感しています。挑戦できる環境があり、ライフとのバランスも取りながら働ける。ぜひ私たちと一緒に、このフィールドで働きましょう。