企業インタビュー
[ 林テレンプ株式会社 ]
「人と組織の変革」を推進する──林テレンプが目指す“攻めの人事改革”

左から
林テレンプ株式会社 常務理事 経営基盤統括 人事総括 両角 隆太郎様
林テレンプ株式会社 人材開発部 リソースマネジメント課 白山 陸哉様
株式会社タイズ 担当コンサルタント 竹内 一心
1910年創業の林テレンプ株式会社は、自動車の内装部品を中心に、快適性・静粛性・デザイン性を高める製品をグローバルに展開しています。中でも、主力製品のフロアカーペットは国内シェア約50%を誇ります。
今回は、人事部門のお二人に、林テレンプが取り組む変革の背景や人事部労務厚生課のミッション、一緒に働きたい方の人物像について、お話を伺いました。
01. 「チャレンジできる会社」お二人のキャリアから見える林テレンプの魅力
――まずは、これまでのご経歴について教えてください。
両角様:新卒で電機メーカーに入社して以来、人事一筋で30年以上になります。
本社のコーポレート人事で制度設計を担いながら、「工場人事」として現場寄りの人事も経験し、BtoB事業を人事面から支えてきました。
林テレンプへは現CHROからの紹介で入社しました。長い歴史がありながら大きな変革に挑む会社を、人事として支えたいと思ったのが理由です。今もチャレンジングな環境で、仕事を楽しめていると感じています。
白山様:新卒ではプラントエンジニアリング企業に入社し、人事として約2年半、技術系職種を中心に新卒・キャリア採用を担当していました。
「もっとチャレンジできる環境で働きたい」と考えて転職を決意し、面接でお会いしたCHROや人事部長の「会社を変えていきたい」という強い思いに共感したことが、入社の決め手です。
2022年12月に入社し、新卒採用担当を経て現在はキャリア採用を担当しています。入社前のイメージとのギャップはほとんどなく、やりがいを持って働けています。
02. 内装システムサプライヤーとして、自動車業界全体に価値を届ける

――御社の歴史と事業の歩みについて教えてください。
白山様:当社は1910年創業の会社で、116年の歴史があります。
自転車のサドルや下駄の鼻緒向けの生地卸から始まり、社名の「テレンプ」は当時扱っていた毛織物に由来します。
1950年代に自動車部品メーカーとして本格参入し、名古屋工場を起点に東北から九州まで国内各地に幅広く展開。さらに中国・アメリカ・タイなど海外へも事業を広げてきました。
1990年代以降は、内装を企画段階から一括で担う「システムサプライヤー」としてビジネスを開始し、それ以外にもアフターパーツやシート表皮、液晶バックライトやイルミネーションなどの光学製品まで、幅広い製品をファブレスで手がけることで、事業領域を拡大してきました。
現在はグローバルで従業員約3,800名、売上高は3,000億円超。2020年頃からは海外展開をさらに強化し、ドイツの内装部品メーカー「アドラーペルツァーグループ」とのアライアンスを通じて、次の成長に向けた投資を進めています。
――御社ならではの強みはどこにあるのでしょうか?
白山様:大きく3つあります。
1つ目は「独立系サプライヤー」であることです。OEMの資本が入っていないため、国内すべての自動車メーカーと取引があります。
2つ目は、ファブレス事業も含めた“商社機能”を持っていること。インライン部品からアフターパーツまで幅広く扱い、自動車のライフサイクル全体を見ながらバリューチェーンで価値提供できる点です。
3つ目は「システムサプライヤー」として複数の部品メーカーを取りまとめる立場にあること。部品単体ではなく、車両の内装全体をお客様や協業先様と一緒に企画・開発し、より良いクルマづくりに関われる点は当社ならではの強みだと考えています。
――御社の代表的な製品について教えてください。
白山様:当社は音響に関する技術に強みを持っており、車室内の静粛性を高める上で重要なフロアカーペットは国内シェア約50%を誇ります。これまで培ってきた技術を土台に、意匠と機能の両面で快適な車内空間を実現することが可能です。
また、室内イルミネーション分野でも高い技術力があるので、今後クルマが“移動空間”として進化する中で、さらなる付加価値を提供できると考えています。
当社の製品ラインナップは非常に幅広く、「小回りの利く会社」として評価いただいてきました。細かなニーズにも柔軟に応えてきた積み重ねが、OEM各社からの強い信頼につながっているという手ごたえがあります。
――“商社機能”やネットワークは、具体的にどのような価値を生み出しているのでしょうか?
白山様:国内全自動車メーカーと取引があるため、各社のお困りごとや将来戦略に関する情報が日々集まってきます。
それらを整理・融合し、自動車業界全体にとってより良いソリューションや製品として提案できるのが、当社ならではの価値ですね。
――技術力や開発環境について教えてください。
白山様:当社は設備投資にも積極的で、特に音響評価設備が充実しています。
代表的なのが、独自開発の音響シミュレーター「Advanced Acoustic Simulator(AAS)」です。走行時の車内音を、3D音響技術により忠実に再現するシステムで、路面環境や車種ごとの条件を踏まえ、「どの防音材をどこに配置すると効果的か」をシミュレーションできます。
また、部品メーカーとしては珍しく、豊田市の事業所に自社テストコースを保有し、実車評価ができる点も特徴です。“車両目線”で考え、評価できる体制がありますね。
――“システムサプライヤー”としての、他社と異なる価値提供について教えてください。
白山様:一般的な部品メーカーは、完成車メーカーから部品単体の設計・製造を依頼されることが多いです。
一方で当社の場合は、“内装システムサプライヤー”として、新型車の開発初期から内装一式を任せていただくのが大きな特徴です。企画・デザインから開発・設計、量産や物流まで、完成車メーカーから任されトータルでコーディネートできる点が強みです。
自動車全体を俯瞰しながら「どうすれば乗る人がより快適に過ごせるか」を内装全体で考えられるのが、当社ならではの面白さだと思います。
また、多くのサプライヤーを取りまとめる立場にあるからこそ、品質・コスト・デザイン性などを総合的に高め、自動車業界全体の発展にも貢献していきたいと考えています。
03. 100年に一度の大変革期に挑む──人と組織の変革を牽引する人事部門

――これから林テレンプはどのような会社に変わっていくのでしょうか?
白山様:自動車業界は今「100年に一度の大変革期」と言われるほど変化が激しい状況です。116年の歴史と、車内の快適性を支えてきた実績はあるものの、従来の延長線上の発想だけでは競争力を保ち続けるのが難しい局面に来ています。
その中で当社は、事業面だけでなく、「事業を支える人・組織」の面でも大きなチャレンジをしていく会社へと変わりつつあります。
――そうした変化に至るまでの社内の取り組みについて教えてください。
両角様:直近5年ほど、人事領域を軸に改革を進めてきました。
まずは「どんな会社を目指し、どんな価値を届けるのか」を企業理念として再定義しました。
その実現には、人と組織に関わる仕組みを抜本的に見直す必要があり、人事改革として本格的に動き出したのが出発点です。
当時は、理想と現状のギャップが大きく、変革に慎重な風土や意思決定の遅さも課題でした。そこで、一気に変えようとするのではなく、段階的に進める方針を取りました。
人事部門としてのビジョンを定めたうえで、幹部開発や評価・等級・報酬制度、社内公募・再雇用制度など、人材マネジメントの土台を着実に整えてきました。
その後、従業員エンゲージメントサーベイをグローバルで導入し、改革の浸透度を“見える化”。あわせてコミュニケーション活性化やIT・オフィス環境への投資も進め、働き方改革を加速させました。
大きく変化した「仕組み」を現場でどう使いこなし、経営や事業成果につなげるかは、これからが勝負どころですし、サーベイ結果を踏まえた施策のアップデートも重ねながら、継続的に改善していく必要があります。
最終的なゴールは、企業理念の実現です。終わりのないテーマではありますが、目の前の課題に向き合い、目指す姿に近づく施策を積み重ねていく――それが、これからも人事・組織として大切にしていきたいスタンスです。
――改革の手応えや、まだ改善の余地があると感じる部分があれば教えてください。
両角様:エンゲージメントサーベイのスコアなど、会社全体の指標は着実に上がってきていると感じます。
これは人事制度だけの成果ではなく、「会社を良くしていこう」「世の中からより必要とされる会社になろう」というメッセージを会社全体で発信し続けてきた結果だと思います。
一方で、改革は道半ばです。リーダー層の推進力をさらに高めるとともに、従業員一人一人が「自分で考えて挑戦する」マインドに転換していくことが重要です。その転換を後押しする仕組みづくりも、より一層強化していきたいと思っています。
――外部からの経営幹部登用なども進めておられるのでしょうか?
両角様:はい。直近2〜3年でキャリア採用が本格化し、役員クラスにおいても外部経験を持つ人材が増えてきています。
プロパー社員が昇格していくことはもちろん重要ですが、変革期には外部の知見や多様な価値観を取り入れていくことも不可欠だと考えているので、今後もキャリア採用は積極的に進めていく方針です。プロパー社員とキャリア入社のメンバーが交わることで、組織に良い化学反応が生まれている実感もありますね。
――今後5~10年を見据えて、人事部門としてはどんな組織を作っていきたいですか?
両角様:会社全体の方向性と同じベクトルで、人事部門も進んでいく必要があると考えています。
現在、当社の人事部門のうちの半数ほどがキャリア入社のメンバーです。多様なバックグラウンドを持つ人材が集まり、変革を進めています。
事業環境は競争が激しく、変化のスピードも非常に速い領域です。その中で勝ち残るには、私たち自身が他社以上のスピードで動き、目指す姿に向けて前進し続けることが重要です。
人や組織の変革は人事だけで完結するものではありませんが、人事が牽引すべき役割は大きい。だからこそ「スピード感を持って前進する」という姿勢を、今後さらに強めていきたいと思っています。
やりたいことも、やるべきこともまだ多くあります。その中で何を優先し、どう取り組み、どこを目指すのか――短期対応だけでなく中長期の理想像も意識しながら、目の前の課題に向き合っていく。そのスタンスをメンバーと共有しつつ、前に進めていきます。
04. 会社と従業員をつなぎ、労務から変革を仕掛ける労務厚生課のミッション

――人事部門全体の組織体制について教えてください。
両角様:当社の人事機能は3部門、約50名の組織です。拠点は名古屋本社と、製造・技術部門が集まる豊田事業所が中心で、関東・九州にも少人数の人事メンバーが在籍しています。
1つ目は幹部開発・組織開発を担う部門、2つ目が採用・人材開発の部門、3つ目が人事制度、労務・給与・福利厚生などを担当する人事部です。
人事部の中は、人事制度や海外人事を担当する人事課と、今回募集している労務厚生課の2グループ。労務厚生課は、労使関係の施策、労務管理、給与・福利厚生の運用、従業員からの相談対応などを幅広く担い、課長を含め11名体制です。
――労務厚生課の役割とミッションについてお聞かせください。
両角様:会社改革の中で、特に強化したいのが労務分野です。
労務厚生課は、給与・勤怠・手当など「やって当たり前」の業務が多く、守りのイメージを持たれがちですが、それだけではありません。
「会社と従業員をつなぐ窓口」として、労働組合とも対話しながら、働く環境や人事制度・ルールを前に進めていく役割があります。今回お迎えする方にも、この部分を一緒に担っていただきたいと考えています。
また、オペレーションの効率化も重要です。現在、システムや業務プロセスの見直しを進め、「必須業務を効率化し、空いたリソースで変革を仕掛ける」ことに力を入れています。
――人事部門の組織課題について教えてください。
両角様:人事部門は、「仕掛けていく役割」と「足元を支える役割」の両方を担うべきだと考えています。
これまでは、与えられた業務を着実にこなす色合いが強かったのですが、会社全体が変わろうとしている中で、人事も「経営や現場にとって意味のある部門」に変わっていく必要があります。
現状の業務を見直したうえで、既存業務をいかに効率化し、新しい価値創出に充てる時間を生み出すか――これが大きなテーマで、会社と連携しながら改善を進めています。
一方で、労使の施策を前進させるための人手が足りていない状況にあるので、新たな仲間と一緒に強化していきたいと考えています。
――中長期的には、ローテーションなどでスキルアップを図るお考えもお持ちでしょうか?
両角様:はい。人事部門だけで経験を完結させるのではなく、会社全体の中で本人の意思を尊重しながら、中長期的なキャリアを描けるようにしていく予定です。
労務厚生課の仕事も、1人が同じ業務だけを続けるのではなく、複数の業務を経験してもらうことが大切です。外から新しいメンバーを迎えることで新しい役割が生まれ、既存メンバーの役割も自然と変わっていく――そんな良い循環を作っていきたいですね。
――労務厚生課の年齢構成を教えてください。
両角様:25歳から60歳まで、幅広い構成です。ベテラン層が従業員対応を担い、実務の中心は30代が引っ張っています。
最年少は入社3年目のメンバーで、今後も新卒配属を増やしていきたいと考えています。給与計算などベースとなる業務をしっかり担ってもらいながら、「どう良くしていくか」という視点で現場への改善提案にも積極的に取り組んでくれており、非常に心強く感じています。
――人事制度やシステムの改革など、ご苦労された点があれば教えてください。
両角様:正直に言うと、当社の人事関連の仕組みは、世の中と比べて古く、業務プロセスも効率的とは言えない部分が多くありました。
そこで約3年前に基幹システムを大きく入れ替え、人事システムも見直しましたが、「うまく回っている部分」と「使いこなせていない部分」が混在しているのが現状です。
特に労務・給与領域は操作性や画面の分かりやすさに課題があり、効率が上がりにくいと感じていました。
現在、若手メンバーを中心にシステム改定プロジェクトを立ち上げ、大幅刷新に向けた検討を進めています。
――キャリア採用で入社された方が馴染むための工夫や取り組みを教えてください。
白山様:私自身、入社当時に温かい会社だという印象を持ちました。プロパー社員との壁もほとんど感じませんでしたし、そのおかげで業務へのキャッチアップもスムーズでしたね。
会社としては、キャリア入社向け研修を整備し、当社で活躍するための知識やマインド、特に重視している「問題解決」の考え方も含めて、2日間で学べるようにしています。
各部署でのOJTも丁寧に実施し、実務を通じて早く馴染める環境作りを進めています。
キャリア入社者からの提案によって、業務改革が少しずつ形になってきていると感じます。
私自身もこの3年で、複数の改善に関わってきました。部長や役員へ直接提案する場面も多く、上長がしっかり話を聞き前向きに検討してくれる風土があります。
ボトムアップで発信すれば、会社の戦略と結びつけながら「自分のやりたい」を実現しやすい環境だと思います。
――失敗に対する考え方や心理的安全性はいかがでしょうか?
白山様:「失敗してはいけない」という空気はほとんどありません。上司のフォローも手厚いですね。失敗することはありますが、「次はどうすればうまくいくか」と前向きに考える“改善思考”の社員が多いです。安心してチャレンジできる環境ですね。
05. 変革期の林テレンプで、変化を楽しみながら成長したい人へ

――求める人物像をお聞かせください。
両角様:今回募集しているポジションは労務が中心なので、他社での労務経験や、人事・労務の知識をお持ちの方にぜひ来ていただきたいと考えています。
ただ、それ以上に大事にしたいのが「マインド」です。変革の途中にある会社なので、その変化を前向きに楽しみ、自ら挑戦していける方とご一緒したいです。
選考ではスキルに加え、「一緒に働きたいと感じられるか」「挑戦や変革を楽しめるか」を、対話を通じて丁寧に見させていただきます。
同時に、“選ばれる会社・職場”であることも重要ですので、これまで以上に力を入れて、魅力ある職場を作っていければと思います。
――最後に、応募を検討されている方へのメッセージをお願いいたします。
白山様:当社は今、「人」の面も含めてさまざまな改革に取り組んでいる最中です。
それに共感し、「この会社で一緒に働いてみたい」と感じてくださる方には、ぜひ前向きにご応募をご検討いただけると嬉しいです。
転職活動には不安や迷いがつきものだと思います。キャリア採用担当として、そのお気持ちを丁寧に伺いながら、納得感のある選択につなげていきたいと考えています。
その結果として林テレンプを選んでいただき、一緒に働けるようになれば、とても嬉しいです。
ご応募いただいた際には、私が窓口として対応しますので、どんなことでも遠慮なくご相談いただきながら、「次のキャリア」を一緒に描いていければと思います。
両角様:ご応募いただく方とは、できる限り直接お会いしてお話ししたいと考えています。
事業内容と、皆さんのスキル・志向がマッチするかという視点ももちろん大切ですが、当社はまさに「変化している会社」であり「変わっていきたい会社」です。その価値観に共感してくださる方と、ぜひご一緒したいと思っています。
会社選びは、最終的には「人と人とのご縁」だと感じています。だからこそ、来ていただいた方には当社でしっかり活躍していただきたいですし、人生で多くの時間を費やす「仕事の場」として、自己実現につながる場所でありたいと考えています。
新しい仲間をお迎えすることで、会社としても前向きに変化していきたいと思っています。興味をお持ちいただけた方は、ぜひ一度お話しできれば嬉しいです。