電動コンプレッサ開発の最前線――豊田自動織機 コンプレッサ事業部で磨く設計力と専門性

電動コンプレッサ開発の最前線――豊田自動織機 コンプレッサ事業部で磨く設計力と専門性

株式会社豊田自動織機 コンプレッサ事業部 技術部 棚町悠暉様

株式会社豊田自動織機は、1926年に創立した「トヨタグループの源流」となる企業です。繊維機械からスタートし、現在ではフォークリフトや自動車部品、繊維機械など幅広い分野で事業を展開。特にフォークリフト、カーエアコン用コンプレッサ、エアジェット織機は世界トップシェアを誇ります。売上高は約4兆円、従業員数は7万人以上とグローバル企業として、世界各国の産業と暮らしを支えています。「発明と挑戦」のDNAを受け継ぎながら、環境配慮や自動化といった新しい時代のニーズに応える技術開発を続けています。

なかでもコンプレッサ事業部はコンプレッサの設計から製造までを一貫して行っており、カーエアコン用コンプレッサが主力製品です。

今回は、コンプレッサ新機種の開発を担い、直近モデル・次世代モデル・新しい冷媒への対応というテーマで開発を進めている部署の棚町様に、電動コンプレッサの開発担当として設計に携わる魅力や若手からチャレンジできる環境、充実した教育制度についてお話を伺いました。

01. 完成車から電動コア技術へ――若手エンジニアが豊田自動織機を選んだ理由

――まずはご経歴をお聞かせください。

芸術工学部出身で、工学と芸術文化を半々で学びました。卒業後は2022年に新卒で完成車メーカーに入社しました。もともと自動車が好きだったこともあり、「完成車メーカーで働きたい」という思いが志望理由の一つでした。また、若手のうちから活躍できる環境で働きたいという軸もあり、その両方がかなう会社を選びました。そこで、電動車のプラットフォーム開発に約2年携わり、その後転職して豊田自動織機へ。現在はコンプレッサ事業部に所属しています。

――転職のきっかけと、豊田自動織機を選んだ決め手を教えてください。

これから自動車の電動化は、間違いなく加速していくと感じていました。「自動車全体」よりも、もっと踏み込んで電動化のコア技術に関わりたいという思いがありました。

前職では電動プラットフォーム開発に携わっていましたが、モーターや電池といった中核部品についてはサプライヤーに要件を出し、詳細設計はお任せしていました。社内の担当者に詳しい仕組みを尋ねても「取引先に確認しないと分からない」という場面も多く、「自分たちで構造や原理レベルまで踏み込んだ設計をしているわけではない」という現実を意識することが増えていくと同時に、“部品の進化が車両の進化に直結している”ということも痛感しました。異動も考えましたが、いずれにしてもサプライヤーとの折衝が仕事の中心になるので「ここにいても、自分がやりたい電動のコア技術には届かない」と判断し、転職を決意しました。

豊田自動織機を選んだ一番の理由は、電動分野の中心にしっかり関われるポジションだったことです。転職活動中にお会いした方々の雰囲気や、チームの空気感がとても良かったことも大きな決め手になりました。加えて、若手が活躍の場を与えられている会社だと感じられたことも、背中を押してくれました。

――入社前に期待していた「若手が活躍できる環境」について、ギャップはありましたか?

ギャップはありませんでした。私の所属グループでは、「やりたいです」と手を挙げれば任せてもらえます。一方で、自分からあまり主張せず与えられた仕事を堅実に進めていくスタイルも選べます。その人のスタンスに応じて、どちらの働き方も許容されている雰囲気がありますね。

――仕事を任された具体的なエピソードをお聞かせください。

現在、新機種の開発に携わっているのですが、その中の内部部品の設計を担当したいと希望したところ、そのまま任せてもらえました。年功序列や、経験が浅いから任せてもらえないという雰囲気は全くないですね。

02. 手を動かして電動車の根幹を設計する――サプライヤーとしてコア技術をリードするやりがい

手を動かして電動車の根幹を設計する――サプライヤーとしてコア技術をリードするやりがい

――棚町様の所属する部署の役割をお聞かせください。

私の所属する部署は、コンプレッサ新機種の開発を担う部署です。直近リリースを見据えた機種、数年先を見据えた機種、そして次世代コンセプトの機種――大きく分けてこの3つのテーマを並行して進めています。
私は直近モデルを担当しており、量産中の機種をベースにしながら、基本構造は活かしつつ細部をブラッシュアップしていく開発です。対して、次世代のものは構造から大きく見直していく開発ですね。

――年齢構成や中途社員の方の割合を教えてください。

年齢は30代・40代が多く、中途入社は直近1年でかなり増えており、中途入社とプロパー社員の間で立場の違いを感じることなくフラットに働けています。

――部署の雰囲気や、前職との違いはいかがですか?

上下関係に関わらず意見交換しやすいです。前職では上層部の意見に流れやすい場面が少なくありませんでしたが、現在はボトムアップで提案が上がり、そのまま採用されることもあります。もちろん間違っている点は指摘されますが、発言自体をしっかり受け止めてもらえるので、安心して意見を出すことができます。

――1日のスケジュールを教えてください。

出社は朝8時頃で、まず15分ほどメールチェックをします。私の所属グループでは毎朝9時から30〜45分グループミーティングを行っていて、お互いの進捗状況の共有や困りごとを相談します。
ミーティング後はそれぞれ個人の業務に取り掛かり、私は現在、主に設計検討や図面作成を行います。
日によって退社時間は前後しますが、19時頃まで業務していることが多いですね。

――業務の中でやりがいを感じる瞬間はどんなときですか?

まだ年数が浅く、自分が設計したものが実際に世の中に出るところまでは経験できていないので、「成果物が世に出た」というやりがいはこれからだと思っています。

その一方で、新しい仕事をどんどん任せてもらえていて自身の設計スキルが確実に伸びている実感があります。成長していると感じられることが嬉しいですね。

――転職して伸びていると感じるスキルはどこでしょうか?

一番大きいのは設計スキルですね。図面を描くだけでなく、「この部品にはどんな機能が必要か」「その機能を満たすにはどんな構造や条件が必要か」といった視点で、設計全体を考えられるようになってきたと感じます。

前職では、各設計部署を取りまとめて1つのプラットフォームを作る役割で、自分で図面を描くことはほとんどありませんでした。今は実際に手を動かして設計し、その力が目に見えて伸びていると実感できるのがとても嬉しいです。

――新しい技術やスキルを身につける機会はありますか?

既存機種をベースとした開発でも、その中で新しい工夫にチャレンジできる余地は十分にあります。「ここを変えてみたい」「この部分を改善したい」といったテーマを切り出して、別途開発として検討していく前向きな雰囲気がありますね。

――コンプレッサだからこその難しさもあると思います。技術的に難しいと感じるのはどんな部分ですか?

まずはエアコンの仕組みそのものを理解する必要がある点ですね。冷媒がどう流れて、どんなサイクルで熱交換しているのかという流体系の知識は避けて通れません。さらにコンプレッサ自体の設計には機械工学が求められます。熱力学・流体の知識と機械工学の両方を習得し、掛け合わせるのが難しいですね。

――機械工学を社内で学べるツールや制度はありますか?

教育はかなり充実しています。全社共通の「ステップアップ講座」という制度があり、業務時間内に受講できます。

設計に必要な基礎講座が幅広く揃っていて、技術系だけでも設計・材料・加工・現場寄りの内容まで網羅されています。講座数も多く、年間スケジュールが決まっているので、あらかじめ予定に組み込みやすいのも特徴です。

上司の了承があれば所属に関係なく、電気系や機械加工など、自分が伸ばしたい分野を自由に選んで受講できます。入社前にこの制度の話を聞いたときから印象に残っていましたが、実際に利用してみて「本当にいい仕組みだな」と実感しています。

――完成車メーカーと比べて、今のサプライヤーでの設計業務にはどのような特徴があり、どんな方が向いていると感じていらっしゃいますか?

コア部品については、サプライヤーに要求仕様を出し、詳細設計はサプライヤー側で詰めていくケースが多いと感じます。ですので、細部まで自分で設計したい方には、サプライヤー側の方が合っているのではないかと思います。
私自身も「もっと設計そのものに踏み込みたい」という思いがあって転職したので、今の環境は非常にフィットしています。

――サプライヤーという立場で働くことについて、どんな魅力を感じていますか?

自動車の進化を支えているのは、詳細設計や技術開発を担うサプライヤーの存在だと感じています。車両の内側に目を向けると、「ここが進化しているから自動車が良くなっている」という部分の多くをサプライヤーが担っているんですね。
電動化が加速している今のフェーズでも、その流れをリードしていく役割はサプライヤー側が大きいと思います。自動車づくりの根幹にあたる部分に、設計者として直接関われることが、何よりの魅力です。

03. 困りごとは一人で抱え込まない、チームで支え合うコミュニケーション文化

――チームで仕事を進める上で、コミュニケーションの特徴はありますか?

「個人で抱え込まず、チームで進める」スタイルがはっきりしています。
先ほどお話しした毎朝のグループミーティングにも通じますが、「一人で課題を抱え込まない」風土がグループ内に限らず根付いています。困りごとがあればグループをまたいで相談できますし、周りがサポートしてくれる安心感があります。

――出張の頻度はいかがですか?

私の場合は2~3ヶ月に一度ほどですが、人によって頻度は異なりますね。例えばある部品を外製するとなれば、製作を担うメーカーさんの工場見学に行くなどの出張があります。
加えて展示会への積極的な参加が推奨されており、これも出張にあたりますね。

――休日出勤はありますか?

私の所属する部署ではまったくありません。量産側は事情が異なるかもしれませんが、開発側は基本的にないですね。

――ご家庭と両立されている方は多いですか?

多いです。育休も今はほぼ当たり前のように皆さん取っていますし、取らないと「なんで取らないの?」と声をかけてもらえるほどの風土があります。

お子さんの送り迎えなども、出勤時間や退勤時間を柔軟に調整して対応している方がたくさんいる環境です。

04. 「若いうちから活躍したい人」にフィット――成長したい気持ちに応える豊田自動織機

「若いうちから活躍したい人」にフィット――成長したい気持ちに応える豊田自動織機

――活躍されている方に共通点はありますか?

まずはやはり、技術者としての基本的な技術力や知識をしっかり持っている方が多いです。
困ったときに道筋を示したり指示を出したりしてくれていますね。
加えて、自分たちだけではどうにもならないときには全体で議論した方が良いと判断できる方も多いと思います。

専門家タイプのスペシャリストと、マネジメント寄りで全体を見て幅広い知識を持つジェネラリストの両方がいます。キャリアとしてどちらの道も選べる環境です。

――キャリア入社者は、どのような業界出身の方が多いのでしょうか?

自動車・家電問わず「空調・コンプレッサ周り」の経験者は多いですね。ほかには車両メーカー出身の方もいます。

――一方で、若手の方は必ずしもその領域の経験がなくてもチャレンジできるのでしょうか?

そうですね。年齢が若い方の場合、必ずしもエアコンやコンプレッサの経験がなくても意欲や素養を評価され、入社いただいている印象があります。

チームで進める文化ですし教育体制も整っているので、知識がなくてもチャレンジできる環境だと思いますね。「若いうちから挑戦したい、活躍したい」という思いがある方にとてもおすすめの職場です。

――周りの方々も、「挑戦できる環境」を求めて入社されている方が多い印象でしょうか?

挑戦志向の方もいますし、そうでない方もいます。
当社は「どちらの道にも進める」会社なんだと思います。手を挙げれば任せてもらえますし、あまり前に出たくない方は自分のペースで仕事を進めることもできます。

だからこそ、若いうちから挑戦したいという方に本当に向いていると思います。

――最後に、応募を検討されている方へのメッセージをお願いいたします。

特に、私と同じくらいの年代の若い方に向けて、メッセージを送ります。豊田自動織機は、手を挙げれば若いうちから任せてもらえます。成長できる教育制度やサポートなど、挑戦をバックアップしてくれる体制も整っているので、ぜひ一緒にチャレンジしましょう。

SNSでシェア

この記事を書いた人

プロフィール写真

タイズマガジン編集部

株式会社タイズ

タイズは、2005年の創業以来、メーカー専門で転職支援を行っている転職エージェントです。15年以上の転職支援実績を元に記事を執筆しております。

受賞歴

  • 関西メーカー専門転職エージェント総合満足度NO.1(ゼネラルリサーチ調べ)
  • リクルートキャリア主催 GOOD AGENT RANKING ユーザー満足度部門入賞
  • パナソニック株式会社様 ベストエージェント賞 受賞

お名前

メールアドレス

電話番号

生年月日

職務経歴書・履歴書
・任意で3ファイルまで添付可能(xlsx、docx、pptx、pdf、gif、png、jpg)
・ご用意がない場合でも、お気軽にお申し込みいただけます

さらに追加する

上記ボタンを押すと「個人情報の取り扱いについて
同意いただいたものとさせていただきます。

お持ちのアカウントでも簡単に情報入力できます

ページトップへ

送信中です