物流機器の現場を支えるー豊田自動織機 CS部施工管理室の魅力

物流機器の現場を支えるー豊田自動織機 CS部施工管理室の魅力
豊田自動織機は、1926年に創業者・豊田佐吉氏が設立した「トヨタ自動車の源流」となる企業です。繊維機械からスタートし、現在ではフォークリフトや自動車部品、繊維機械など幅広い分野で事業を展開。特にフォークリフト、カーエアコン用コンプレッサー、エアジェット織機は世界トップシェアを誇ります。売上高は約4兆円、従業員数は7万人以上とグローバルに成長し、世界各国の産業と暮らしを支えています。「発明と挑戦」のDNAを受け継ぎながら、環境配慮や自動化といった新しい時代のニーズに応える技術開発を続けています。

製造業に属する豊田自動織機の中で建設業を担うCS部施工管理室は、仕様やお客様のニーズ通りに納めることをミッションに、物流機器の設置を行っています。今回はCS部施工管理室の室長可児 真一様と、業務をご担当されている川畑 智也様に、施工管理室の役割や職場の雰囲気、現場で働くやりがいについてお話を伺いました。

株式会社豊田自動織機 CS部施工管理室インタビュー
左から株式会社豊田自動織機 トヨタL&Fカンパニー 物流ソリューション事業室 CS部施工管理室 室長・可児 真一様
株式会社豊田自動織機 トヨタL&Fカンパニー 物流ソリューション事業室 CS部施工管理室 川畑 智也様

01. 建築出身から機械設置の現場へ。異業界への挑戦

――お二人のご経歴について教えてください。

可児様:私はもうずっとこの会社一筋なんです。入社は1990年、バブルの真っ只中でしたね。

最初の5年間はフォークリフトの設計を担当しました。その後、いくつかの部署を経て施工部門へ異動。当初は施工の経験がなく不安もありましたが、建設業出身の同僚に教えてもらいながら学び、今では施工の仕事に深く携わっています。

豊田自動織機は製造業の会社ですが、施工管理室は「建設業」を担う少し異色の存在。だからこそ幅広い人材を集め、経験を活かしながら成長できる環境になっています。

川畑様:私は2014年に大学院を卒業後、愛知県の鉄道関連会社で建築設計管理を担当していました。週に1回ほど現場に行く程度で、事務所での業務が中心。実際に現場に出ると得られるものが多いと感じ、「もっと現場で働きたい」と考えるようになりました。
そこで、2018年に豊田自動織機の施工管理室に転職。私は建築関係の出身ですが、豊田自動織機は機械器具設置が中心のため当初は不安もありました。ですが、面接を通じてサポート体制の手厚さを知り安心できました。加えて「トヨタグループ」という安定感も大きな決め手でした。

前職ではメーカーに近い仕事も経験していたので、自然な流れでこの環境を選んだ感覚です。現在は現場に深く関わりながら、自分の強みを活かせるやりがいを実感しています。

02. 安全第一で仕様通りに納める――施工管理室の使命

――施工管理室の人数や年齢構成について教えてください。

可児様:施工管理室は「施工を担当する部隊」と「生産管理を担当する部隊」に分かれています。施工管理を担っているのは48名。
年齢構成は幅広く、10代後半から50代後半まで在籍しています。その中でキャリア入社者は17名、全体の3分の1を占めています。

――施工管理室の役割やミッションを教えてください。

可児様:私たちの役割は、お客様のニーズや仕様に沿って、トラブルなく安全に納めること。それが最大の使命です。安全第一で、仕様通りに仕上げることに責任を持っています。

――担当のすみ分けについて、どのような形で分担されていますでしょうか?

可児様:エリアでの区分けはないですね。大きくは「現場に出る人」と「事務所から支える人」に分かれます。事務所側も、安全管理や品質確認、事務作業など役割はさまざまです。人数としては現場に出るのは約20名となっており、半数弱を占めています。

今回の採用としては、「外に出られる現場監督」を採用したいと考えています。物流ソリューション事業拡大にあわせ現場で活躍できる人材を積極的に採用していこうと考えています。

――施工管理室が抱えていらっしゃる部署の課題を教えてください。

可児様:「技術の伝承」です。スペシャリストが多いので、そのノウハウをどう次世代に引き継ぐかが大きなテーマです。

――現場監督を担うためにはどのような資格が必要なのでしょうか?

可児様:私たちが担当している機械器具設置という分野は、経験年数が重要になってきます。例えば、指定された学科を出ていれば3年の実務経験で資格が取れます。それが「主任技術者」という資格ですね。
さらに上位には「監理技術者」という国家資格があります。厳密には「現場監督」のための資格ではありませんが、この資格を取得することを1つの目標としています。

――施工管理室の今後のビジョンや目標について教えてください。

可児様:2030年ビジョンに基づき、事業成長に合わせて人員拡大も戦略的に進めています。売上の急成長に伴い、必要となる人員数を算出し、案件増加に適応できる体制を構築しています。

本来であれば、現在の売上伸び率から考えると倍の人員が必要となるところですが、「金額の大きい案件を担う」「業務効率を高める」といったアプローチを積極的に取り入れつつ、中期的には毎年着実に増員を進める方針を掲げています。この取り組みにより、2030年に向けて拡張する事業規模を支える強固な組織基盤を構築してまいります。

03. ”ものの流れ”を体感でき、お客様と直接関われる面白さ

”ものの流れ”を体感でき、お客様と直接関われる面白さ

――普段の1日のスケジュールや業務内容について教えてください。

川畑様:仕事はまず現場準備から始まります。最初に下見をして状況を確認し、その結果をもとに搬入計画・施工計画・仮設計画などの「施工計画」を立てます。安全書類もこの段階で作成します。

次に設計部門と「着工前会議」を行い、図面の確認や工事の進め方を打ち合わせ。いよいよ着工となれば現場に入り、施工の管理を行います。工事が完了すれば品質チェックや検査を実施し、検査表を提出。最後に社内報告会を経て、一案件が完了する流れです。

――一つの案件にどのくらいの期間がかかるのでしょうか?

川畑様:案件の規模にはよるのですが、最長で3年かかることもあります。短いものだと準備や報告会の期間を含めても1ヶ月半くらいですね。
私が担当しているのは、だいたい数ヶ月規模の案件です。長くても半年ほどです。

可児様:さらに短い案件では1日や1週間で終わるものもあって、本当にさまざまです。
キャリア入社の方は数か月単位、新卒で入社した社員には比較的短い案件を担当してもらうなど、経験に応じてアサインしています。

――仕事のやりがいや、これまで大変だった案件やエピソードをお聞かせください。

川畑様:現場に2〜3ヶ月くらい入り、無事にシステムを納めたときに、システムを使っているお客様から「ありがとう」と言っていただけたのが、「やってよかったな」とやりがいを感じた瞬間ですね。

引き渡しには期限が決まっていますが、工事中に不具合が出たり、調整がなかなかうまくいかないこともあります。さらにお客様からの要求が厳しい場合もあって、なかなかOKが出ないこともありました。

夜遅くまで対応したこともありますし、大変だなと感じた瞬間でしたね。

こういうときって、やっぱり1人では対応できないんですよね。仲間に助けられ、チームでやり遂げるからこそ大きな達成感があります。団結力が強いのもこの部署の魅力です。

――異業界から転職された中で、物流機器に関わる面白さややりがいについて教えてください。

川畑様:物流機器の現場に携わることで「ものの流れ」を実感できるのが面白さです。お客様が注文し、出荷されるまでの一部を自分の現場で体感できるのは魅力的です。

可児様:当社の中でも、私たちの部署はちょっと特殊なんです。営業から始まって、最後のお客様への引き渡しまで関わるというのは、我々のほかには繊維機械部門しかありません。私は以前、設計部門に居て設計を担当していましたが、今はお客様と直接関わる機会が多く、レスポンスもダイレクトに返ってくるのでやりがいも大きいです。

設計だけをしていると、どうしても会社の中だけで完結してしまい、「井の中の蛙」になってしまいがちです。長い目で見ると、さまざまな経験ができるのがこの部署の特徴であり、面白さだと思いますね。

――転職して新たに身についたスキルについて教えてください。

川畑様:建築から機械の分野に移ったことで、建築スキルはもちろん、スケジュール管理力やトラブル対応力、瞬時の判断力も磨かれました。キャリアを通じて大きく成長できていると感じます。

04. 現場に出ていても、仲間との交流でつながりを感じられる職場

――施工管理室の皆さんの人柄や職場の雰囲気はいかがですか?

可児様:コミュニケーションが得意で、明るい人が多いですね。現場に出ていると孤独を感じることもありますが、誰かが来て一緒に食事をしたり雑談したりするのはとても嬉しいです。お互いにそうやってフォローし合える関係があるので、明るく前向きに仕事ができています。

川畑様:施工管理の仕事は現場に出ている時間が長く、会社にいる時間は少なめです。ただ、週に1回や2週間に1回は会社のメンバーが安全パトロールや品質チェックで現場に来てくれます。そのときには一緒に食事に行くなどのコミュニケーションが取れ、そうした交流のおかげで安心して働けると感じています。

前職では、お客様も関連会社の方でいわば身内同士の関係でしたが、豊田自動織機ではお客様は完全に第三者です。その分、仕事にメリハリがつき、プロとしてしっかり向き合えるようになったのは大きな違いだと思います。入社して良かったと感じる点ですね。

05. 残業は平均30〜40時間。キャリア入社者からも好評の働きやすさ

――基本的に工事の期間は出張になると思いますが、担当の割り振りはどのようにされていますか?

可児様:先々の案件はあらかじめ分かっていて、今だと1年くらい先の案件まで予定が入っています。受注が決まった段階で、だいたい誰をどの案件に当てるかを決めていくんです。

川畑の場合は建設関係が得意なので、建築色の強い案件にアサインしたりしています。エリアで分けるというより、それぞれの得意分野に応じて担当を決めるようにしていますね。

――出張の行き先や期間について教えてください。

可児様:出張は全国に及びます。沖縄から北海道まで、時には海外もあります。また、1回の出張は2〜3ヶ月が多いです。案件の規模が大きくなってきているので今後長期間のものが増えてくる可能性もありますが、長くても半年ほどだと思いますね。年単位の案件もありますが、数は限られています。

川畑様:感覚的には年間の7〜8割は出張に出ていますね。私は家族がいるので、週末には帰宅しています。一時帰宅の交通費は会社負担なので安心です。

可児様:出張には日帰りと宿泊がありますが、それぞれに手当もつきます。宿泊手当や日帰り手当があり、さらに朝食・昼食・夕食の食事代も定額で支給されます。組合員が不利にならない制度設計になっており、他社と比べても遜色のない充実した内容だと思います。

――休日や長期連休の取り方はいかがですか?

川畑様:ゴールデンウィークに出勤したこともありますが、その分しっかり代休を取らせてもらいました。6月には平日1週間休みをいただきました。

可児様:会社としても長期連休のうち3分の2は必ず休むようルール化されています。やむを得ず出勤した場合も、必ず別日に休みを取れる仕組みです。ただ、なるべく長期連休で休みが取れるように工夫していますね。

――月当たりの残業時間を教えてください。

川畑様:私の場合は、平均で月当たり30時間~40時間未満です。本当に忙しい時は40時間を超えることもありますが、だいたいは30時間ほどですね。

可児様:部署全体で見ても40時間前後ですね。過度な残業がなく安定的に働ける点が施工管理室への応募者やキャリア入社者からは特に好印象のようです。

――入社後の教育体制やどのように業務を身につけてこられたのかをお伺いしたいです。

川畑様:入社後はまず座学で、自動倉庫やAGFといった基礎知識を学びます。その後に現場に同行しますが、いきなり一人で任されることはありません。最初は先輩が横について、一案件まるごと学べるOJTがありました。

小規模な案件を任されるようになってからも、週1回は先輩が現場に来てフォローしてくれました。安心してスキルを身につけられる体制が整っていると感じています。

06. 教育体制も万全――安心して挑戦できる施工管理室へ

教育体制も万全――安心して挑戦できる施工管理室へ

――キャリア採用で求める人物像について教えてください。

可児様:一番大切なのは、前向きでコミュニケーションをきちんと取れることです。技術的な知識やスキルは入社後に覚えれば大丈夫ですが、現場では一人になることもあります。そのときに誰とどう話すかがとても重要なんです。

面接でも、こちらの質問に対してどう返してくれるか、的確な答えが返ってくるかというところをよく見ています。

それから、事前に勉強してくる方が多く好印象ですが、元気に受け答えしてくれるなら十分だと思っています。最近はそういうスタイルで面接をしています。形式ばった面接というよりは、和やかな雰囲気で進めたいと思っていますね。

知らないことは「知らない」と素直に言ってくれればいいですし、「調べてきました」と伝えてもらえるのも大歓迎です。大切なのは知識を披露することではなく、自分がこれまで何をやってきたかをきちんと話せることですね。

――どのような業界でのご経験が特に活かせるとお考えでしょうか?

可児様:建設業界で現場監督をしていた方は特にマッチしやすいと思います。もちろん物流やマテリアルハンドリング業界の経験も歓迎ですが、当部署は「決まった範囲だけ」ではなく幅広く担当しますので、何でも取り組める柔軟さが必要です。
当部署では業務がそこまで細分化されていないので、何でもこなせる人でないと大変かもしれません。

資格は入社後に取得する人も多いので必須ではありませんが、施工管理技士・技士補のうち、建築、電気工事、管工事の一・二級を持っているとありがたいですね。あとは「英語を少し勉強しておいてね」と伝えるくらいです。

――中途採用で入社されて活躍されている方に共通する特徴について教えていただきたいです。

川畑様:基本的なことではありますが、報告・連絡・相談をスピーディーにできる方はやはり強いです。

可児様:誰とでも分け隔てなく話せること、一人で突っ走らないこと、きちんと報告できること。当たり前のことですが、結局そこが一番大事です。技術や知識は後からでも身につけられますからね。勉強意欲があり「自分で吸収していこう」という貪欲さがある方は、必ず活躍できると思います。

――最後に、応募を検討されている方にメッセージをお願いいたします。

可児様:入社されたら、施工管理室のメンバー全員でしっかりサポートしますし、教育体制も整っています。安心して飛び込んできてください。一緒に働けるのを楽しみにしています。

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タイズマガジン編集部

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タイズは、2005年の創業以来、メーカー専門で転職支援を行っている転職エージェントです。15年以上の転職支援実績を元に記事を執筆しております。

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