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2019.02.05太陽工業株式会社の事業内容や中途採用についてお話を伺いました。

太陽工業株式会社 
執行役員 建築事業統括本部 エンジニアリング本部長 田中雅義様
総務人事部 人事部長 田中洋様

メーカー専門の転職サイト「タイズ」に求人を掲載している、太陽工業株式会社(以下、同社)様に、同社の事業内容や中途採用について、コンサルタントがインタビューさせていただきました。

執行役員 建築事業統括本部 エンジニアリング本部長 田中雅義様

太陽工業株式会社の概要

代表者:代表取締役社長 荒木 秀文、本社所在地:【東京本社】東京都世田谷区【大阪本社】大阪府大阪市 設立:1947年10月、従業員数:527名(単独)/1610名(連結)

世界シェア70%!!世界で最も多くの実績を持つ膜構造のリーディングカンパニーです。世界で初めて膜によるアリーナをつくり、世界で初めて海中膜を開発するなど、「世界初」を生み出してきた同社は、建築から土木、物流、環境分野まで、幅広い事業分野を手掛け、人々の歓びと地球環境の改善のために挑戦し続けます。

インタビュー

御社の事業分野について教えて下さい。

当社の事業分野は、「公共建築」「民間産業施設」「土木環境」「物流」の大きく4つに分かれます。

まず「公共建築」分野について、東京ドームや長居スタジアム、埼玉スタジアムなど大型構造物の屋根の部分を、軽くて丈夫な膜の特性を活かしてつくることが中心的な仕事になります。

―――膜のメンテナンスや張替えはどのくらいの頻度でされるのでしょうか?

 当社の膜は耐久性が非常に長く、例えば1988年に開場した日本初の屋根付き球場「東京ドーム」は本日まで一切メンテナンスは行われていません。当社の膜材は、厚さわずか1mm程度ながら、40年を超える耐久性を兼ね備えています。

世界シェア70%を誇る同社の膜構造建築物(東京ドーム/公式HPより)

また、膜以外にも、軽量構造システム(TMトラス)という、大型構造物建築に使用する鉄骨フレームも取り扱っています。柱のない大きな空間をつくるには、軽くて丈夫な鉄骨が必要ですが、TMトラスは、震災時の地震による倒壊被害ゼロという高い耐震性も実証されているほど丈夫な構造かつ、狭い場所でも大型重機を使わずに人力で容易に搬入・組み立てられるほど軽量・コンパクトですので、短期施工が可能です。実際に、長居スタジアムや埼玉スタジアムなどで採用いただいておりまして、当社はこのTMトラスで安全性の高い施設づくりを実現します。

体育館1,000棟以上、大空間をはじめ、日本全国様々な場所で採用される同社のTMトラス。
柱を最小限に抑え、軽快で開放的な空間づくりを実現します(公式HPより)

そして2つ目の「民間産業施設」分野について、産業用膜構造でつくったテント倉庫を民間企業様に提供しています。メーカーさんの敷地内に、倉庫や工場の製作スペースという形で採用いただいてまして、かなりシンプルなデザインですが、その分「建設コスト削減」「工期短縮」「排出量削減」などのメリットがある製品として展開しております。

固定式テント倉庫FLEX HOUSE-FIX フレックスハウス(公式HPより)

次に3つ目の「土木環境」分野について、軽くて柔らかい膜の性質を利用した膜土木資材を、水の中や土の中に応用するような、自然環境を守る製品を取り扱っております。例えば「水中汚濁防止膜」という製品は、水中にカーテンのような形で膜を設置することで、港湾工事や河川工事など、掘削工事でヘドロが巻き起こり、濁水が拡散することを防ぎます。また、例えば「遮水シート」という製品は、産業廃棄物の最終処分場全面に、シートを敷き詰めることで、焼却処分後の、廃棄物の燃えカスによる土壌汚染を防ぎます。

汚濁防止膜「シルトプロテクター」(公式HPより)

最後に、4つ目の「物流」分野について、膜の技術を応用してつくった大きな袋「コンテナバッグ」という製品を展開しています。小麦粉や塩など、素材メーカーさんがつくった粉粒体を、素材メーカーさんのお客様に届けるための袋としてコンテナバッグを採用いただいてます。事例として、例えば砂糖メーカーさんでつくった砂糖を、食品メーカーさんに運ぶために、コンテナバッグを採用いただいてます。また、例えば化学メーカーさんでつくった「ペレット」という小さな樹脂を、ペットボトルの加工工場や家電製品の加工工場などに運ぶために採用いただいてます。

以上、4つを当社の事業分野の大きな柱として展開しています。

今後は人口減少に伴い、市場も小さくなると思いますので、当社としては早く5つ目、6つ目の新たな柱をつくるために動いております。

 ―――新しい事業展開に関するテーマはありますか?

 最近社長からよく聞くのは、「自然との共生」ですね。例えば、大自然の中にテント(膜)の宿泊施設をつくるなど、今あるものをいかした事業を展開したいと思っております。

 ―――御社の製品がかなり身近な存在になってくるかもしれないですね。これまでも幅広い事業分野の中で、様々な用途に応じて製品を納めていらっしゃる御社には、今後も無限の可能性があると感じます。

 ありがとうございます。今後はより自然や環境を意識した中でお客様に価値を提供していきたいと思っております。

競合他社についてお伺いしたいです。

事業分野ごとにゴムメーカー・包装製品メーカーなど、その分野専門で事業を展開している企業が挙げられます。逆に、幅広く事業を展開しているような企業は当社だけですので、そういった意味ではリスク分散ができていると思いますし、当社の強みの一つだと感じます。

 海外展開について教えて下さい。

海外案件に関しては、現地法人を置いて対応しています。海外に工場がありますので、日本で導入した装置などを応用して海外の生産工場へ展開をしていきます。

御社の膜が出来上がるまでの工程についてお伺いしたいです。

まず当社は素材になる材料は生産しておらず、すべてメーカーさんから購入します。例えば膜であれば、メーカーさんから膜材を購入して、最初に材料の検反を実施します。その際、樹脂の塊や汚れが入っていることがあり、光を通した際に汚れのように見えてしまうので、そういった欠点の情報を登録します。その後に、プロッターのような歯が動くカッターで裁断をします。その際、検反で発見した欠点を避けて裁断します。裁断後は、膜の種類に応じて、溶着なのか縫製なのか、方法を変えて膜をくっつけていきます。

―――膜の欠点は目視で確認されるのでしょうか?

そうですね。自動ラインで流しながら、人の目で確認していきます。欠点を発見したら裁断機に持っていき、「ここに欠点がある」という情報を機械に登録すると、それがデータになって、自動で欠点を避けて切り取るような仕組みになっております。

―――東京ドームのような大型構造物に使用される膜となると、一枚一枚がかなりビッグサイズですよね。

そうですね。大きいサイズだと3.6mもの生地幅があります。ですから、当社はサイズに関係なく汎用で使える、約4mの大きな検反機を使用しています。京都の瑞穂工場は、この3.6m幅の膜材専用の加工工場になりますので、この検反機を導入しています。

製品加工の際に使用される機械についてお伺いしたいです。

瑞穂工場には検反機、裁断機、パネルをつなぎ合わせる反付溶着機、外周を建物に定着させるための加工を行う周囲加工機が、また、大きい機械では対応できない部分を加工する様々な機械が複数台あります。

大まかな工程としては、検反機、裁断機、溶着機、周囲加工機という流れで使用します。

ドームのような大型構造物の案件ですと、工場一面に拡げても場所が足りず、巻き取りながら溶着をしていくこともあります。

また、TMトラスの製作工場もあり、こちらはマシニングセンタや自動溶接機、塗装ラインなどを使用しています。

―――膜の生産設備は内製でつくられるのでしょうか?

そうですね。当社の事業分野に使用されるような加工機械は中々ありませんので、基本的にはすべて内製でつくっていくことに拘っています。また、膜以外の事業分野の装置に関しても、一部外注ですが、内製化の動きがあります」。

新しい機械(生産設備)の開発について、お伺いしたいです。

お客様から注文いただいた製品の開発について、「今のやり方では開発できない」という案件があれば、加工方法から検討していき、新しい機械をつくります。例えば、最近ですと「ETFE」というフィルム素材の需要が今後伸びていきますので、関係する生産設備が不足しないように、今後増強をしっかり行っていきたいと思っております。

ガラスでもない、膜でもない透明建材。超軽量かつ高い可視透過率を誇る、
同社の『高機能フッ素樹脂ETFEフィルム』

田中様は新卒でご入社されたとのことですが、ご経歴についてお伺いしたいです。また、なぜ御社に就職されたのでしょうか?

私は京都出身でして、舞鶴高等専門学校 機械工学科 機械設計コースを卒業しました。学校では、力学を学んだり、実習で工作機械を扱ったりなど、一通りの知識を身に付けてきました。そんな中、就職を考える時期になり、私の中で「設計者になりたい」という思いと、就職先の希望として「機械そのものにさわって、仕事ができるような環境に身を置きたい」と考えるようになり、就職活動をスタートさせました。

太陽工業に就職したきっかけとしては、地元の近くに、当社の瑞穂工場がありまして、知り合いから「機械に関わる仕事ができる」という情報を聞いたので、一度、実際に勤めている方を紹介してもらい、お話を伺いました。そして、ここでなら、自分のやりたいことが実現できると思いました。また、学歴に関係なく実力で評価される風土や、地元で働きたいという思い、求人に「自由・責任・チャレンジ精神、元気面白異能集団」というキャッチフレーズが記載されていて、面白そうな社風だと興味を惹かれたことも、当社を志望した理由です。

機械メーカーではなく、モノづくりの生産設備に関わっていきたいという思いがあったんですね。

機械メーカーに就職すれば設計が出来るとは限りませんし、当時の私としては、「世の中に一台しかないようなモノをつくりたい」という思いもありました。そこで、当社はオーダーメイドに近い形で製品を受注しているので、自分のアイディアや工夫を入れながら、設計が出来るんじゃないかと思い、入社しました。結果、やりたいことができているので、良かったなと思います。

ご入社されてから現在まで、どのような業務に携わられてこられたのでしょうか?

もともと、工場の設備をつくりたいという思いで入社しましたが、部署の人数が限られていたこと、また教育という観点から、まずは生産技術で経験を積んだほうが今後のキャリアを築く上で良いという会社の判断のもと、まずは生産技術で4年間、生産設備の設計や改良・改善を学びました。

次に、建築システム事業部に異動し、製品開発を担当しました。

―――製品開発では、具体的にどのような業務を担当されていたのでしょうか?

 当時は、「ドットポイント」というガラスを点で止める工法と、トラスを一体化した「太陽ビューシステム(TVS)」の開発に携わりました。

天井部を始め側面壁やその他の開口部を遮断することなく、
大面積のガラス平面構造を実現する同社の「太陽ビューシステム(TVS)」(公式HPより)

その後は、もう一度生産技術に戻り工場の生産設備を担当、2年後には開発部に異動し、太陽電池関係の事業支援を行いました。2007年に生産本部支援課に配属され、生産技術に近い仕事を担当した後、ある国家プロジェクトに参加しました。

―――国家プロジェクトについて詳しく教えて下さい。

イスラム教の二大聖地の一つとして知れられる、サウジアラビア王国 メディナの「預言者モスク」周辺に、巡礼者を迎える日除け施設「大型アンブレラ(一辺25.5mの正方形)250基」のテントを2年間かけて納めるというプロジェクトに参加しました。

当社はこのプロジェクトを始める前まで、膜材に熱をかけて繋ぎ合わせる技術(溶着)がメインでしたが、納めた製品は100%縫製で繋ぎ合わせてつくられたものです。複雑な模様を実現するため、生地の一重の部分、二重の部分というかたちで、厚みに差をつけて濃淡を演出したり、リボンもすべて縫製技術でつけたりと、今までの当社の加工技術ではつくれなかった製品でしたので、当時、設備関係のリーダーを任され、生産ライン・製造ラインを1から考えました。約2年間、プロジェクトに携わり、2010年に経営企画室に異動しました。

どんなところに、お仕事のやりがいを感じますか?

当社の規模感だからこそできることだと思いますが、例えば生産技術で機械の開発を行うにあたり、現場作業者へのヒアリングから、つくったモノを現地におさめ、改良を加えるところまで、一通りのプロセスをすべて自分で担当させてもらえます。「この部分を担当した」ではなく、「最初から最後まで携わる事ができる」という点に、やりがいを感じております。

また、自身が携わったモノが、完成形として世にでていくというのも、やりがいにつながる部分だと思います。私も製品カタログを見て、「自分が携わった製品だな」と思いますし、手掛けた製品が世に出ているのは嬉しいです。

お仕事の中で課題に感じている点、苦労されている点についてお伺いしたいです。

現場で実際に機械を扱っている方からの意見を上手く反映できていないケースがある、というのはまだ課題としてあります。

―――やはりコミュニケーション力が大事になってくるのでしょうか?

そうですね。ですから、当社が求める人物像といたしましては、黙々と機械だけつくっていればいいという人物ではなく、コミュニケーションをとりながら、改良・改善できるような方に、是非来ていただきなという思いがあります。

生産技術科について、メンバー構成や求める人物像についてお伺いしたいです。

生産技術科は、現在、5人のメンバー(外注含む)で構成されています。

定年退職後に、外注になって指導等していただいている方が2名、課長職で40代後半の方が1名、あと次の主力となっていただくような20代半ばの若手メンバーが2名です。現在、中間層のメンバーがいませんので、今回募集するのは、途中をつなげられるような人材です。今、外注になっている方から、技術の伝承を受けて、次の世代に指導もしていけるような方を希望しています。今回は生産技術職(機械設計)または(電気制御)の職種を募集しておりますが、装置設計・機械設計を経験されてきた方、機械設備の電気制御に携わっていた方が今回の求人によりマッチしています。

あとは「思い」ですね。現場の声に耳を傾けて、「現場を良くする」という思いをもった設計者の方に来て頂きたいです。

御社で機械設計者として働く魅力についてお伺いしたいです。

当社で機械設計者として働く魅力としては、業務のメインは工場の設備開発になりますが、例えば事業部からの依頼で、現場の施工用の機械開発も行うなど、全く違う分野の設備開発にも携わることができます。現場の生の声を聞いて、リアルタイムで様々な新しい設備を開発できるというのは、当社の面白い特徴だと思います。

是非一緒に働きましょう!ご応募お待ちしております。

本日は、貴重なお時間をいただきまして、ありがとうございました。