川崎重工業株式会社の航空機用発電装置の設計開発業務について、中途採用のエンジニアにお話を伺いました。

(2018.8.20更新)川崎重工業株式会社 航空宇宙システムカンパニー 民間エンジンプロジェクト本部 駆動システム技術部 駆動システム技術三課 近藤啓介様

メーカー専門の転職サイト「タイズ」に求人を掲載している川崎重工業株式会社・航空宇宙システムカンパニーの設計開発のお仕事について、タイズを通してご入社された駆動システム技術部駆動システム技術三課の近藤啓介様にお話を伺いました。航空機用発電機の設計開発(試験業務)の業務内容、前職との共通点や違い、社風について、コンサルタントがインタビューさせていただきました。

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インタビュー

ガスタービンBC_近藤様_取材中1

航空宇宙システムカンパニー 民間エンジンプロジェクト本部 駆動システム技術部 駆動システム技術三課 近藤啓介様

担当されている業務を教えてください。

私が所属する航空宇宙システムカンパニー(エンジン部門)は、ヘリコプターのトランスミッションや航空機のアクセサリギアボックス、航空機用の発電機などを開発しています。その中で私は航空機用発電装置を設計開発するチームで、主に発電機の試験を担当しており、供試体の組立、試験のセットアップや実施などを行っています。航空機のエンジンから動力をもらって発電するシステムなのですが、きちんと発電が行われているかを試験しています。試験に必要な計測器や資材の準備に費やす時間が多いです。試験条件はある程度決められたものがありますので、それに合わせて試験を検討し、実行していく感じです。

業務の難しいところ、大変だなと思われるのはどのようなところでしょうか。

前職では機械設計だけを行っていましたが、今担当している発電機は、機械設計の知識だけでなく、アクチュエーターという部品は油圧で動き、変速動作では制御も入り、発電では電気関係と、幅広い知識が必要なところです。まだまだ、分からないところだらけですが、これから勉強して知識をしっかりと身につけていかなければなりません。

前職ではどんなお仕事をされていましたか。

前職では二輪車のエンジンの機械設計を行っていました。前職の部署では、設計と試験の担当が分かれていたので、私は設計だけを行っていました。試験業務は初めてなので、大きく変わりました。ただ、現職の部署の方針で、新しく入社した人はまずは試験業務から担当し、実際のモノを見ながら勉強した上でゆくゆくは設計開発業務を担当することになっています。油圧関係の知識はそれほどなかったのですが、油圧だけでなく、業務に関わる幅広い知識を身につけていかなければなりません。

ガスタービンBC_近藤様_取材中2

転職活動を始められたきっかけを教えてください。

二つあります。一つは前職では設計だけをしていたので、スキルの幅を広げたいと思いました。もう一つは、結婚して子供が産まれたこともあり、地元である関西で働きたいと思いました。転職を終えて、両方とも実現することができました。

川崎重工業社に入社を決めた理由を教えてください。

大学時代に熱・流体の研究をしていたので、その分野にも携わりたいと思いました。川崎重工を選んだのは、航空機はこれからさらに需要が見込まれる、マーケットが広がると考えたことと、自分が作った製品を積んだ航空機に乗って空を飛べることにも魅力を感じました。

私は話下手なのですが、川崎重工での面接が一番ざっくばらんで話しやすかったです。ガチガチに緊張していましたが、受付まで採用担当者が迎えに来てくださって、面接会場まで歩いていく間に、いろいろな雑談をしてもらえたので、緊張がほぐれたことも良かったです。面接では、いきなり質問が始まるのではなく、部長自らがパワーポイントを使って事業の展望を説明してくれました。事業内容もしっかり理解できたので、受け答えもスムーズできたのだと思います。

転職活動の中で印象に残っていることはありますか。

最初は大手の転職エージェントに登録し、情報収集しながら少しずつ活動を行うつもりでいました。エージェントの方から連絡をもらい、そのことを伝えましたが、私があまりやる気でないことが伝わったのか、次の連絡はありませんでした。そんな時に、タイズからスカウトをいただきました。タイズのコンサルタントの方は雑談から入って、転職理由や志望する仕事などを自然と話してしまいました。「まずは情報収集から始めようと思っています。」と伝えましたが、状況を踏まえた上で、「転職するのなら一気にやった方がいい。」と転職活動を一押ししてくださりました。

入社前に想像していたことと、ギャップはありますか。

ないですね。業務内容について、面接時に部長からかなり詳しく説明していただいました。入社してからのギャップも感じることはありませんでした。前職では周りに親族がおらず、子育てにも不安を感じていましたが、こちらでは私と妻の両親がいますので、子育てに対する不安もなくなり、妻も喜んでいます。

川崎重工業社に入社されて印象的だったことはありますか。

入社して1年半ほどですが、どんどん中途入社の方が入ってくるのが印象的です。前職ではほとんど中途採用の方はいなかったので、川崎重工はかなり中途採用に力を入れていると感じました。航空エンジン部門の中途入社社員の交流会(飲み会)があったり、2016年度下半期に入社した中途入社社員向けの全社オリエンテーションがありましたが、その時に100名くらいの社員が集まり、すごく多いなと思いました。また、事務所の7階で見たことのある人がいるなぁと思ったら、大学の同級生でした。彼も中途で川崎重工に入社していました。部署は違いますが、世間は狭いなぁと思いましたね。

ガスタービンBC_近藤様_江下さんと

採用担当の江下さんと撮影。取材中も和やかな雰囲気を作ってくださりました。

仕事の中で前職との違いを感じることはありますか。

前職とは担当の仕方が違います。前職では一つの部署で、いくつものプロジェクトを抱えて、他部署とプロジェクトチームを作り、そのチームに部署から数名が加わるという形でした。一方、現職では一つの製品に対して、同じ部署の十数名で担当しています。技術開発本部などからの協力体制も整っていると思います。

また、担当する製品については、航空機向けの装置なので、要求水準も高いですし、難易度も高いです。前職の設計開発では排ガス規制などの環境基準が厳しく、それに加えて乗り心地にこだわらなければなりませんでしたが、現職の航空機の発電機は性能や信頼性が重視され、要求もさらに厳しいですね。

現在の業務の中で感じるおもしろさはどのようなところにありますか。

CVT(無段変速機)の中でもベルトを用いたCVTはよくあると思うのですが、川崎重工で開発しているトラクションドライブ※を用いたCVTにはこれまで触れたことがなかったので、この機構がおもしろいですね。
※油のせん断抵抗を利用して動力を伝える機構。

仕事を進めていく上で心がけていることはありますか。

前職から大切にしてきたのはコミュニケーションです。前職では、設計と試験の部署が分かれていたこともあり、しっかりコミュニケーションを取っていないと、違う試験が行われて、思い通りの結果が出ないこともありました。現職でも、私は中途入社ですので、分からないことは必ず先輩に教えてもらうようにしています。できるだけ周りの人とたくさん話すようにしています。私の部署は中途も新卒も多くの人が入社してきて、若いスタッフが多く、比較的年齢層も近いので、話しやすい雰囲気ができています。年に5~6回は部署全体での食事会もあり、試験がうまくいって、思い通りの結果が出るなど仕事の区切りがついた時には、仲間で飲みに行くこともよくあります。

どのようなところに仕事のやりがいを感じますか。

航空機用発電装置「T-IDG®」はCVTに、従来の油圧式に換えて、革新的なトラクションドライブ式を採用するという新しい技術が使われています。これまでにない技術を使った製品で、共同で開発している海外のメーカーとのやり取りの中で、すごく期待されていると感じています。入社して1年半の私にも試験/組立担当という責任のある仕事を任せてもらっています。他社ができないことに取り組んで実用化に成功すれば、今は世界で1社独占状態になっているIDG市場の牙城を崩し、「ワールドナンバー1」を実現することができます。そのためには、私自身もどんどん新しい挑戦をしていこうと考えています。

ガスタービンBC_近藤様_タービン前

今後の目標を教えてください。

航空機の開発は息が長く、現在携わっている発電機は2020年代後半から2030年代にかけて実用化予定のものです。航空機の電力を担う重要な製品で、開発に長く携わった製品が実際の飛行機に積まれることを目指しています。航空機はバックアップのために、エンジンも発電機も2つ搭載しています。発電機を1つ失うとバックアップがなくなるという緊張感があり、二輪車よりも安全性・耐久性・信頼性が桁違いに重要です。試作機でもかなり高価で、量産化ではどれだけコストを抑えられるかも重要になってきます。

これから中途採用でご応募される方へメッセージをお願いします。

私は仕事の幅を広げたいと思い、川崎重工に転職しました。実際にスキルの幅が広がり、できることが広がっている感覚があります。新しいことに挑戦したいという気概があれば、当社にはどんどん仕事を任せてもらえる風土があります。そんな思いを持った方にぜひ当社に来ていただきたいと考えています。

本⽇は、貴重なお時間をいただきまして、ありがとうございました。

 

―担当コンサルタントから―
航空機用ギアボックス製品の開発・技術評価試験を担当されている近藤様にお話を伺い、2020年代後半以降まで続く製品の開発で世界一を目指すという壮大なプロジェクトを担っているやりがいと難しさを感じることが出来ました。
転職をされてから、入社前に想像していたこととギャップがないと言い切って頂いたことや、Uターンでご家庭において子育てに対する不安が無くなったことなど、川崎重工業社への転職をご支援出来たことを嬉しく感じました。

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川崎重工業株式会社 人事本部 採用ご担当者様

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この記事を書いた人

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安達 篤史

株式会社タイズ

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